財務省がまとめた「対外貸借報告書」によると、日本は15年連続で「世界最大の債権国」となっています。以下の表がその概要ですが、確かに日本は資産の方が負債よりも180兆円も多いですね。なんだか日本という国がすごくお金持ちに見える結果ですが、本当に日本人はお金持ちなのでしょうか?

ここで言う「債権」の意味

投資項目別対外資産負債残高(平成17年末現在)
投資項目別対外純資産残高表
外貨準備高は大部分がアメリカの国債だ
まずこの「対外貸借報告書」における、債権国の意味を確認しましょう。日本が世界最大の債権国という結果になったのは、日本の対外純資産が世界で一番多いからです。では対外純資産とは何かと言いますと、日本人(政府も含む)が海外に持っている株や不動産などの合計(対外資産)から、外国人が日本に持っている株や不動産の合計(対外負債)を引いた額のことです。

つまり一言で言えば、日本人が海外に持っている株や不動産の金額の方が、外国人が日本に持っている株や不動産の金額より遥かに多いよ、という結果なのです。そして平成17年末現在の日本の対外純資産は約180兆円にもなっていて、国別ランキングでは、日本が15年連続で世界第一位になっています。しかしこれは、本当に良いことでしょうか?

外国の株や不動産を買っているということは…?

ちょっと株の例で考えてみましょう。日本人が海外の株を多く買い、そして外国人が日本の株をそれほど買っていないということは、それだけ日本の株に魅力がないということにもなりませんか?

お金のあるないの問題ではなく、日本人がお金を持っていても、それを日本株ではなく外国の株に投資している金額が多いということになるのです。そして逆に、外国人投資家が日本の株に投資している金額はそれほどでもないという意味にもとれるのです。

→特に国債など債券について、日本人が外国の物を買っている金額が大きいのです。その理由は…?