Photo/ HIDEWO KURODA |
この収集ゴミのうち200万トンが可燃ゴミであリ、そのうちの約30%・約60万トンがキッチンから出る厨芥と呼ばれる生ゴミなのです。(HP東京スリム<清掃関連データ>より)
都民の生活を脅かすまでになっているカラス公害も、ごみの集積場に積み上げられたキッチンから出る生ゴミが主な原因であることはわかっていながら、ヨーロッパの市街地のように夜の明ける前、つまり夜中のうちにさっさとゴミ収集を済ましてしまうという手軽と思える解決策も、日本では労働時間の問題からようやく都心の一部で試験的に運用され始めたばかりで、他の地方自治体で具体化した話は聞こえてきません。
収集された生ゴミはゴミ処理場で焼却処分され、焼却残渣が処分場に運ばれ埋立てられます。
シンク下の分別収集ボックス(ドイツ) Photo1987/ HIDEWO KURODA |
焼却時に排出されるダイオキシンを始めとする有害物質も規制値はあるものの、焼却から埋立て、その後の維持管理に至るまで環境問題に与える影響は計り知れないものがあります。
2001年1月27日付の朝日新聞で「ディスポーザー常識となるか」というセンセーショナルな記事が掲載されました。
流し台の排水口下に取り付け、生ゴミを細かく粉砕してそのまま排水と一緒に流してしまうという一見便利そうなアメリカ生まれの電化製品は1970年頃から日本でも盛んに扱われるようになりました。
ところがその後、下水処理能力の不足と水の汚濁の原因となることを理由に(1985年建設省の実験結果 で生物化学的酸素要求量{BOD}が70%増加し、富裕物質量{SS}が40%増加することから、消極的ではあるが設置許可をしなかった)、東京都、横浜市、大阪市を始めとするいくつかの地方自治体で、使用自粛というあいまいな姿勢で使用を規制してきているのが実態です。
所沢市や鎌倉市のように条例ではっきりと使用禁止を打ち出している自治体もあります。