キッチン/キッチン関連情報

環境負荷を最小限におさえるミニマルな発想 エコキッチン・ゼロの提案

キッチンは、住宅の中で一番エネルギーの必要な場所です。すべてをミニマルに抑えるとキッチンデザインがこんなに変わりました。7/7まで、トーヨーキッチンのザ・スタジオ大阪に展示中。

執筆者:黒田 秀雄

 
エコ・キッチン ZEROの提案
 

 

上のご案内の通り、5月22日から6月3日まで、新宿・リビングデザインセンターOZONEの6階にあるリビングデザインギャラリーに於いて、(社)日本インダストリアルデザイナー協会 東日本ブロック環境委員会のメンバー13名が参加して、「インダストリアルデザイナーが発想する・エコデザイン展」を開催しました。
この中で、私は「エコ・キッチン ZERO」と名付けた、画期的なキッチンモデルを出展しました。


キッチンをエコという切り口で考えてみると、様々な問題が浮かび上がってきます。

生活空間の中にあってキッチンは、もっともエネルギーを必要とし、また、そこから排出される生ゴミ、排水、排気ガス、排熱など解決すべき課題が山積しています。
これからの地球環境を考えた時、キッチンが今までのように大量のエネルギー消費と、食材の無駄使いなどの問題を抱えたままで良いとは思えません。

今回提案する「エコキッチン・ゼロ」は、環境負荷を最小限にするために可能と思われる最新の技術を駆使しながら、エネルギーの「入」と「出」をできるかぎり無くしたキッチンです。

具体的には、太陽光発電によるペルチェ方式の冷蔵庫や燃料電池を利用した調理鍋一体型の電磁調理器、給水タンク方式による水の供給と、排水と生ゴミを保存するタンク一体型のシンクなど、キッチンをクローズドシステムとした画期的なデザイン提案です。

また、給水タンク下には、再生磁器を活かしたテーブルウエアとカトラリーユニットを最小単位でセットし、エコロジカルな食事のシーンを想定しています。

今回の提案には、OZONEが開設されたのと同時にスタートした、
”日本人にとってのキッチン空間を考える”
「HOTNET研究会」の皆様の、協力をあおぎました。
また、この困難な形状のモデル製作にあたってはトーヨーキッチン&リビング株式会社の全面的なご協力をあおぎました。
この場をおかりして厚く御礼申し上げます。

この「エコキッチン」を実現するためには、数多くのハードルがあります。
皆様方からのご意見を反映させながら具現化できるように前進したいと考えております。
今回の提案に賛同される方々のHOTNET研究会への参加をお待ち申し上げます。

■HIDEWO KURODA
■HOTNET
■JIDA MARUKAN HP

 
When you consider the kitchen from the aspect of environmental conservation, various problems will emerge.
In the living space, the kitchen consumes especially huge amount of energy, and there are a slew of problems that must be solved, such as garbage, waste water, exhaust fume and heat, etc., which are all discharged from the kitchen.

For the future global environment, you may not neglect such problems for the kitchen as massive energy consumption and wasting of foodstuffs.

Consequently, we propose this time "Eco Kitchen ZERO" which is reduced energy input and output with every possible latest technology in order to minimize the environmental burden.
To be more specific, we suggest such innovative design of kitchen as closed system which consists of Peltier refrigerator by solar power generation; fuel-cell-powered, all-in-one induction heating cookware; supply of water by feed water tank; integrated sink with tanks to keep waste water and garbage; and so on.

Moreover, we assume ecologically-minded meal scene by setting minimum unit of cutlery and tableware, which is made use of reclaimed porcelain, under the feed water tank.

For this proposal, I enlisted cooperation from the members of HOTNET study group, which was formed to consider the kitchen space for Japanese at the same time OZONE was established.

I would like to say thank you so much to every staff of TOYO KITCHEN & LIVING Co., LTD. for making such a difficult modeling as this design.

There are a vast number of the hurdles to make this "ecologically-friendly kitchen ZERO" a reality, but I hope this idea makes strides toward realization reflecting your opinions. I would be very happy if you approve this proposal and participate in it.
 

 
次のページでは、”エっ!!コれが・キッチン!!」ときっと驚かれる、実験的キッチンモデルの実際をご覧いただけます。
 
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