「キッチン離婚」からふたりを守る
「男子厨房に入りたい」で起こる夫婦の危機とその解決策
「キッチン離婚」!?
この言葉、始めて耳にする言葉だと思います。最近のキッチン動向を、つぶさに見ていると、こんな言葉が、時おり現実となりつつあるのです。今回は、最新トレンド「キッチン離婚」に至る背景と、その解決策をとりあげてみたいと思います。
■最近の離婚データを見ると、今までにない現象が加速度的に進んでいることが分かります。(出典:『国民生活白書』)
1970年代まで、男女とも10%程度で推移していた離婚率が、80年代から急カーブを描くようになり、2000年には20代男性の約40%が離婚。10代後半から20台前半の女性の半数近くが離婚しているのが、上記、国民生活白書離婚データから読み取れます。
生活水準と生活価値感が、欧米並みに変わった現れなんでしょうか?
若い頃と違って、結婚して10年以上が経過して、子供たちから少しづつ手が離れるようになると生活も落ち着きはじめ、そろそろ自宅マンションを購入したり、余裕のある人は自分達で家を建て始めるようになります。そろそろ、自宅をつくりたいと思ったその時に、新しい生活空間を誰がどのように計画するのか?これが、まず第一のポイントになります。
新しく住まいを計画する段階で、家事作業を、誰がどのように担当するのか、その役割分担の境界がはっきりしなくなってきます。何となく夫が……。何となく妻が……というカップルがほとんどです。そこにはお互いの甘えが根底にあるのでしょう。しかし、ただ甘えに寄りかかっているだけでは、何かのきっかけで“そんなはずじゃなかった”まま、離婚にまで一気に進んでしまうことがあるのです。それは、性格の不一致という言葉で結論づけられる事が多いのですが、実態は少し違うようです。そこに、見えてくるのが「キッチン離婚」なのです。
父親が家事をしていたかどうかの記憶は、原体験としてすり込まれます。父親が家事をしていた記憶のない家庭は約30%あり、その子供たちの女性の18%、男性の27%は一生結婚しないと答えています。
このように、父親の存在と家事作業への取り組みの姿勢が、子供たちの成人後の人生にも大きく影響するのです。
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