実際に暮らしてみると、快適さの裏側には予想もできないトラブルが待ちうけています。田舎へ移り住んで8年目のガイドは、これまでにどんな不測の事態に出合ってきたか。
実際に体験してしまった!と泣いて怒った、誰も書かなかった田舎の真実をどうぞ。
田舎の物価は高かった
「田舎は物価が安くて暮らしやすい」という話しをよく聞く。ガイドもご近所から採れたて野菜や釣った魚のお裾分けを頂くし、ある日突然旬の山菜などが玄関先に置いてあることもある(ありがたや)。しかし、これは都会ではめったにないことだから話しとして目立つだけ。田舎でも早々あることじゃない。日常はというと、圧倒的に店が少ない。だから流通の競争原理が働かないからサービス精神も旺盛じゃない。都会みたいに同じ商品の価格を比べて選ぶことができないんですね。ディスカウントショップも遥か遠くに。
だったら自給すれば?ということで、小さな野菜畑を作りました。結果は自然の気紛れで全滅。素人の悲しさです。
こんなはずでは!と、ガソリン代を気にしつつ郊外スーパーに車を走らせる週末です。
デジタルな楽しみが忘れられない
「田舎の楽しみは自然だけで充分」という、田舎暮らしの勘違いがある。ガイドも最初の1~2年は満足でした。野鳥のさえずりで目を覚まし、海を眺めながらの食事、そして夜は星空の下で冷たいビール。あぁ、もうな~んにもいらない・・・しかし、都会生活を数十年体験した半分田舎モンには、我慢できない欲望が湧いてきます。大型モニターも揃えた、大迫力のスピーカーも設置した、衛星放送とも契約した、最新作のビデオもレンタルした・・・でもやっぱり物足りない。やっぱりシネマは映画館じゃなけりゃ!
こんなはずでは!と、あぜ道を走り高速代を払ってまでロードショーを観に行く夫婦でした。
都会のコネクションを捨てるな
「せっかくの新天地だからゼロからスタートだ!」と気合いいっぱいの人、その考えは捨てましょう。ガイドも最初はそうでした。都会のしがらみはキッパリ捨て、第二の故郷に全力投球だ!な~に大丈夫、田舎で新しいクライアントを見つけるさと。しかし、田舎で仕事をする上で喜ばれるのは、都会での経験とノウハウなんですね。プラスその人が持つ人脈。これらを総動員してやっと、田舎の人が興味を持ってくれます。田舎大好きだけでは駄目、それじゃぁその地域の人口が増えただけですから。
こんなはずでは!と、名刺のストックを改めて整理する日々です。
田舎のワードローブをどうするか
「田舎暮らしのベストファッションはジーンズとTシャツ」という、大いなる誤解がある。確かに動きやすいし、汚れても気にならないこの上下は実用的ではあります。これにバンダナをチョイスすれば、もう絵に描いたような田舎暮らし人の出来上がりです。ガイドが移住者として始めて紹介されたのは町内の交流センターでした。都会然とした気障に見える服装は止めようということで、夫婦揃ってカジュアルなジーンズで出席です。異変に気づいたのは会場に入ってからでした。居並ぶ地域の古老、重鎮の面々。ほとんどがジャケット着用で、中にはスーツの人も・・・しまった!田舎暮らし最初の失敗です。
田舎といえども侮ってはいけません。子供の学芸会やPTA、地域の記念式典、知人の結婚式まで、ピシリと決めなきゃいけない時があります。
こんなはずでは!と、アウトレットショップに駆け込む夫婦でした。
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まだまだ続く「田舎暮らし、こんなはずでは!」
次回は8月28日(土)に掲載。またもやガイドを襲う大失敗をお楽しみに。