夢いっぱいのはずだった田舎暮らし。しかし、その現実は?
実際に暮らしてみると、快適さの裏側には予想もできないトラブルが待ちうけています。田舎へ移り住んで8年目のガイドは、これまでにどんな不測の事態に出合ってきたか。
実際に体験してしまった!と泣いて怒って時々反省の、誰も書かなかった田舎の真実をどうぞ。

オレ、オレ主張の失敗

年に数回行われる班内での一斉草刈り日。普段あまり出会わないご近所との交流のためのイベントでもあります。草刈り労働は小一時間余りで終わり、後は恒例の路上宴会が始まります。缶ビールが出る、一升瓶が出る、手作りのつまみが出る・・・

移住者が増えたため車も多くなり、郷内三叉路での交通事故の不安が話題に上がりました。かぶさってる枝葉を払って見通しをよくしたら?通学時間には大人が順番に立って子供たちを誘導しよう等々と、意見が飛び交います。

「あの~、 カーブミラーを設置したらどうでしょう。私の方で役場に電話をかけてもいいですよ!」その役目買って出ましょうという心意気と、私も仲間だという一心でのガイドの主張でした。
「ちょっと待って!そういうことはまずい。まず班長、次に区長、それから役場と順番にやらなくちゃぁ。そのために私たちの役職があるんだから」

し、しまった!都会はすべて行政まかせ。しかし、田舎はまずは住民の手でという相互扶助のルールを忘れていました。

こんなはずでは!と、ひたすら、ぬるくなった缶ビールを見つめるガイドでした。

田舎の自然をあなどるな

「こんなに海の近くに家を建てて大丈夫?台風が来たら大変でしょう」と、遊びに来た友人達からよく言われます。「な~に大丈夫。海が荒れるのは1年365日の内、1週間程度。せっかく田舎に移住したんだから、丸ごと楽しまなきゃぁ」。

普段は湖のような静かな海。 そこに台風がやって来ました。

尖った白波が次々と押し寄せ、堤防にぶつかり霧状になって家に降りかかる。大音響の雷が海に落ち海原一面に白い稲光りが這う。庭の木が暴風雨で狂ったようにしなる。家が揺れる。室内では隙間っ風の大合唱・・・

台風一過の翌朝。窓全体に貼り付いた木の葉の隙間から見えたのは、全てが茶色に変身した風景でした。庭の芝も、女房が大事に育てていたハーブも、針槐の木も、ライムも、やまぼうしも、月桂樹も・・・み~んな真っ茶色。風に乗って吹き付けた海水が原因です。

ついつい良いところばかりを夢見てしまう田舎暮らし。しかし、海辺に暮らすと車やコンピューターに赤サビが出るし家屋も早めに傷みます。山に暮らすと室内でも蛇やムカデが出没するし夜にはタヌキもやって来ます。こうした自然の凄さといった田舎のデメリットも含めて、移住を考えることが大切ではないでしょうか。

こんなはずでは!と、どこかへ転がっていった植木鉢を探す夫婦でした。

田舎の香水はお好き?

季節の花々、雨を予感させる風、土や草生きれ、焚き火、そして海を渡ってくる潮風・・・田舎では様々な香りが楽しめます。五感で感じる田舎暮らしの楽しみのひとつですね。

ガイドが都市部へ出張する時に利用する農道があります。最寄りの駅までの近道ですね。左に海、右に畑を見ながら田舎のおしい空気を味わっていると、漂ってきました!堆肥のにおい。道に散らばった堆肥を器用に避けながら女房「昨日の雨のせいで何時もよリ強いわねぇ」。私「うん、牛糞のダイレクトなにおいだ」←夫婦で分析しています。

わが家の裏はミカン畑に囲まれており、春には美しい白い花が一斉に咲き揃います。ところがこの花のにおいが凄い。ある種の消毒液のような石灰のような、庭中のハーブの香りをも押え込む程の強烈さです。これが家の中まで侵入してきます。

牛舎にミカン畑、そして養鶏場に豚舎に畑の肥溜め・・・日本人の郷愁を誘う(と言われる)田舎のにおい。しかし、最初の頃はきつかった。

そしてある日、気がつきました「田舎だったらあたりまえ」と。ミカン畑の風景が気に入ってこの土地を選んだのも、牛舎を見て田舎だなぁと喜んだのも私たち。どちらも元々この地にあったもので、押しかけたのは私たち夫婦だったんですね。

近頃、「臭い」が「匂い」になってしまいました。どうやらこれで、田舎モンの一丁上がりです。

こんなはずでは!が、これでよかった!の田舎暮らしを実践中です。

こちらもご参考に【関連サイト】
田舎暮らし、こんなはずでは!

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