建築レポートに設計コンペ---『犬と住む家』には
建築家が考えた犬との共生のアイデアが満載!



2002年の年末から編集企画をスタートさせたムック『犬と住む家』(Gakken刊)が発売になりました。
私は全体の編集企画と、メインの特集記事をはじめ4つの特集と3つの単発シリーズを担当していますので、かなり力を入れてやりました。コンセプトがそのままタイトルになった本ですからその説明は省くとして、コンテンツとその中身を簡単にご紹介しましょう。





特集1---「建築家が考えた犬と楽しむ住空間」
タイトルのとおり、建築家たちが犬との共生を考えてどんな住空間をつくり出したかのレポートです。いまは犬仕様のマンションや住宅もたくさん登場してきましたが、その実際はまだまだ「犬仕様」というより犬を飼う人仕様の商品だといえるでしょう。つまり犬を飼う人が便利なようにと考えられてつくられた仕様ということです。
これに対して、みずからも愛犬家を自認する建築家たちは、犬の気持ちを念頭に置いて家のあり方を見直し、独自の方法論で犬との共生空間を実現しています。それは犬仕様の域を超えて、人と犬とが自然な形で生きていける境界のない家だったりする。ここではそん な建築家たちの自邸を中心に写真中心のレポートを組みました。

■「土間の家」---遠山邸

相模湖を見おろす竹林の一角に建てられた平屋建ての遠山邸は、アド都市建築事務所におつとめの遠山信夫さんの作品です。東西南北に4つの庭、湖畔を見おろす南面の大開口部とデッキテラス、そして犬たちが自由に遊ぶ全面土間(床暖房!)の家です。 メインにふさわしい作品といえるでしょう。住民は遠山夫婦のほかにミックスのクーちゃん、先住犬のヨーキーのミューちゃん、それに野良だった猫のフーちゃんです。
ADD都市建築事務所
 

■「平屋に犬と住む」---鶴崎邸

続いては埼玉県三郷市に住む建築家・鶴崎智也(鶴崎智也建築設計事務所)さんの自邸です。フレンチブルドッグのいる鶴崎邸は、広いデッキテラスの上に3つの棟(居間棟・寝室棟・浴室棟)をぽっかり浮かべた形の平屋。家をぐるりと囲むのは唐松の木塀。前後にずらしながら張ってあるので、隙間があり通風がとてもいい。フレンチブルの刀知郎くんはここで自由気ままな一日を過ごしています。
鶴崎智也建築設計事務所
 

■「都心に犬と暮らす」---徳永邸

東京都目黒の狭小地に建つ徳永邸。1階がオフィス、2階がLDK+バスルーム、3階は寝室+テラスという犬&猫と暮らすSOHOです。なんとラブラドールレトリバーのプリンとクッキー、猫7匹という大所帯ですが、コンクリートの土間をうまく使って犬と猫、そして人間の棲み分けのゾーニングを行っている好例といえるでしょう。 ここだけは建築家に依頼して建てたお施主さんのご自宅です。設計したのは新進気鋭の若手、澤入正浩(リーフプランニング)さん。
リーフプランニング&デザイン
 

■「桐の家」---霜野邸

ふたたび建築家の自邸です。こちらは山梨県都留市に建築家の霜野隆さん(ティ・デザイン・エス)が建てられた桐仕様の家。霜野さんは桐という素材にとことん惚れ込み、そのよさをふんだんに生かした住宅建築に挑戦されています。
ここではその保温性のよさ、肌触りのよさを満喫させていただきました。そして驚くのは、柴犬のキリちゃんのためにつくったという自慢の桐製の犬小屋。室内とテラスの2カ所に備え付けられてありました。暖房効率を追求した蔵を模した家の外形もなかなかGOODです。
ティ・デザイン・エス