仕掛けがいっぱい!
京成本線「お花茶屋」から徒歩2分。静かな住宅街に「黒い箱」はありました。設計者は「中居ハウス」でもご紹介したアーキテクト・カフェの田井幹夫さん。今回もなかなかユニークな1軒です。
ルーバー状の塀の向こうに見えるのは、一見パネルを組み合わせたような直線で構成された家。縦の線と横の線がくっきり交わり、特徴ある表情を見せています。
田井さんによれば「125×100のT鋼を6.5m角平面の四周に配置し、中は無柱空間にしました。壁と建具をパネル状のユニットととらえ、構造躯体にはめ込まれたものがそのまま外壁の表情をつくっています」とのこと。
つまりここは「中居ハウス」でも田井さんがトライした、住宅のユニット化のひとつということなのでしょう。
玄関を入るとそこは土間。まるっきりむかしの日本家屋を思わせる土間です。それは裏庭まで通じていて、突き当たりの右手が階段。部屋はこの直線の土間の左手に並べられています。南庭に面した部屋がお約束の和室、裏庭に面してあるのが浴室ですね。
なんだかホッとする空間なのは、やはり私の記憶の中にこうした日本家屋への郷愁があるのでしょう。ここと裏庭は愛犬のためのスペースとして使われるそうです。