建築家・設計事務所/建築家住宅の実例

これぞデザイナーズマンション18(2ページ目)

植木健一さん(nSTUDIO)が設計した自由が丘のマンション「Y's Jiyugaoka」を見てきました。形状の異なる室内空間の組み合わせが建物の表情に豊かさを与えた意欲作です。

執筆者:坂本 徹也

自然を取り入れながら最先端の暮らし

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水回りが窓側にあるタイプの部屋

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開放的な洗面室、ちょっとスリルがある

つぎに、逆に広がっていくタイプの部屋を見ますと、こちらはさきほどの部屋とはレイアウトが逆。玄関側にキッチンがあり、開口部側にスペースを取る水回りを持ってきています。つまりアクリル板で仕切られたパウダールームが窓に面してあるということ。パウダールームに人が立ち、それがシルエットになって写る様は、なかなかムーディーですねー(外からの視線がちょっとしたスリル)。キッチンは玄関と壁で仕切られ、さきほどの部屋のような開放感はありませんが、機能的で使いやすそうです。

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近隣の緑を借景として計画的に取り込んだ

いずれにしても、この真っ白な清浄感と光が織りなすソフィスティケートされた空間は、自由が丘という地に住まうことの満足を十二分に味あわせてくれるでしょう。しかも植木さんのうまいところは、開口部が切り取る近隣の風景にこだわったところ。どの部屋からも、しっかり近隣の庭木のグリーンが垣間見えるように設計してあります。チラと緑が見えるだけでも、このモダンな室内に一気に清涼な空気感が流れ込んできます。
まわりに残された自然をうまく取り入れながら、都心で最先端の暮らし。しかも、部屋はストレスを生みにくい変化に富んだ空間。「Y's Jiyugaoka」は、都心型のデザイナーズマンションにひとつの方向性を提示したように思います。

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夜の「Y's Jiyugaoka」、均一ではない窓の配置が美しい

設計監理:植木健一/nSTUDIO

構 造 :2階建て鉄骨造
敷地面積:252.81m2
建築面積:134.23m2
延床面積:243.91m2

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