100人以上が集まれる開放的なパーティスペース

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ベージュ色の落ち着いた外観
既存家屋の庭にあった樹木がそのまま生かされている

廣部剛司(廣部剛司建築設計室)さんが田園調布に建てた家を見学してきました。同じ田園調布でもここは同心円状に並木道が広がる最高級の場所で、周囲の環境もバツグン。しかしながらこの土地に限っていえば、なんと奥まった旗竿地で、田園調布にもこんな土地があったのかと思わせる場所です。まあしかし、こういう土地形状だからこそ建築家の知恵と力が光るというものですよね。

隣家にはさまれた私道を通って
アプローチする
私道の幅がかなりあるため
狭苦しい印象はない

旗竿の竿にあたる植栽のある私道(アプローチ)を通って入ると、駐車場に隣接する形で玄関があります。駐車場の奥には小さな坪庭が見えますが、これはもともと既存家屋の庭にあった石灯籠をここに移設し、新たに造園されたものとのこと。1階の浴室からは、この素敵な坪庭が見える仕掛けになっています。

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玄関にある靴収納の扉に描かれたベトナムの作家の漆絵
アジアンテイストが漂う

玄関を開けると、眼前には極彩色を使ったアジアンティストの大きな屏風が…。これはコート用のクローゼットなのですが、まるでどこかの美術館に来たような気分にさせられます。なんでもこれは、ご主人がかねてより収集されていたベトナムの作家の漆絵なのだそうです。

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玄関ポーチと床との境界はR状
職人の技が光る

続いて室内に入ると、左手に階段スペースがあり、右には特大の開放空間がリビング、サロン、ダイニングの順で広がっています。これは広い! 聞けば、建て主さんはアメリカ人のご主人と日本人の奥様+子ども2人のご家族とのことですが、アメリカ流に大人数のパーティを開かれることが多いとか。これだけのスペースがあれば、ゆうに50人以上のゲストを招いての立食パーティも簡単に開けることでしょう。
もちろん、庭に面した南側はほぼ全面がスチールの柱のみで支えられたガラスの開口部で、それを開ければ室内とテラスが一体化するようになっており、さらに広いパーティスペースが得られるようになっています。ここまでをフルに生かせば、天気のよい日なら100人のパーティでも大丈夫かな?

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シンボリックなリビングの藍色の壁
ベネチアンスタッコ塗りとのこと

庭の小粋な植栽は、やはりもとからあった家屋の庭のもので、隣家と接する壁には近々この家の内壁・外壁に使用されているのと同じ色の樹脂が塗られ、「外と中の一体感をさらに強く印象づけるようにする」(廣部さん)とのことでした。

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もとの家屋にあった樹木をそのまま生かした庭
隣家との壁は室内の壁と同じ色に塗って一体感を出す予定

目を見張る職人技の連続

この大空間で着目すべきは、なんといっても玄関とリビングとの間のえもいえぬ藍色の壁。なんでもイタリアの伝統技法であるベネチアン・スタッコ塗りが使われているそうで、この鮮やかなブルーが部屋全体に大きなインパクトをもたらしています。まさに職人技ならではの輝きですよねー。

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リビングの収納がダークなブラウンなのに対して
キッチン側は明るいベージュ

そうそう、職人技といえば、キッチンの収納家具も階段スペースの横にある素通しの格子家具(ご主人自慢のコレクションを見せるための収納)も、リビングにある壁収納もみんな家具職人の手によるものとかで、その一つひとつがとても丁寧な仕上げになっていました。収納家具はナラのオーク材。他の色の濃い部分はシナベニアに厚い塗膜が施されています。

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階段横の格子家具は家具職人に特注した
ご主人自慢のコレクションを展示する予定

キッチン+ダイニングのものはナチュラルなベージュ色、リビングの方は深いブラウンに塗り分けられているのは、その使用目的の違いを明確にしたかったからとのことです。
また、キッチンの奥には、ユーティリティ+パウダールームがあり、さらに駐車場奥に見えた坪庭に面してのバスルームがあり、地下にはパーティスペースの延長としても使える多目的ルーム(ビリヤード室とか)が広がっていました。

階段スペースの赤い壁は
麻のクロス、和の感覚
地下の多目的スペース
床は明るいブラックチェリー

-->>続いて2階へご案内します