これまでさまざまな贅沢なシーンを提供してきたサントリーボス贅沢微糖のCM。今回の贅沢は1980年代に一斉を風靡したアイドルユニットおニャン子クラブが復活するという贅沢シーンだ。
設定は銀行で番号札を読み上げるというもの。
「4番でお待ちの新田さま」に続き、「8番 国生さま」「17番 城之内さま」「29番 渡辺さま」「40番 生稲さま」……。
これがおニャン子クラブの会員番号になっているというもの。そして、ヒット曲「セーラー服を脱がさないで」を振り付けに合わせて歌い出すというものだ。オールアバウト「お笑い・バラエティ番組」ガイド、広川峯啓氏によれば、
「心憎い演出ですよね。最初はそれぞれの背中だけ見せておいて、振り返るとおニャン子クラブというのはいいですよ」
と絶賛。
「ただひとつ難があるとすると、主役の伊藤淳史さんがおニャン子世代ではないということですね(笑)」
たしかに伊藤淳史が生まれたのは1983年で、現在26才。おニャン子クラブは、1985年4月にスタートしたバラエティー番組「夕やけニャンニャン」から生まれたアイドルユニットである。
「アイドルユニットの元祖といってもいいでしょう。世代的には1980年代に中高生だった人たちで、今はちょうどアラフォーという40才前後の人たちということになるでしょうね」
と広川さん。さらに世代的にこう分析する。
「おおよそ、10年に一度、人気の女性アイドルユニットが登場するんですね。今がAKB48だとすると、ちょうどアラサーの世代がモーニング娘。で、アラフォーがおニャン子世代ということになります」
昔と今とでは、ファンの気質などに違いがあるのだろうか。
「ファンにしても、本人たちにしても大きな違いはないと思いますよ。むしろ同じだといってもいいでしょうね。おニャン子クラブもAKB48も中心的に手がけているのは秋元康さんですからね」
とのこと。時代は変わっても女性アイドルユニットの基本形は同じということか。ちなみにこのCMに登場しているのおニャン子は全部で11人。新田恵利、国生さゆり、立見里歌、城之内早苗、白石麻子、横田睦美、渡辺美奈代、布川智子、生稲晃子、杉浦美雪、宮野久美子といった面々。名前を全部知っているというあなたは、りっぱなおニャン子世代だ。
CMの最後では、伊藤淳史もおニャン子といっしょに踊る。ファンにとってはこの上ない贅沢なシチュエーションだろう。
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