「引出物」と「内祝い」
そもそも、「引出物」とは披露宴に限って使われる言葉ではありません。宴席などで配られるお土産のことを指します。つまり、基本的に披露宴のその場で差し上げるものが「引出物」なわけです。「内祝い」とは、もともと慶事の際に身内やご近所など、内輪で配られた贈り物を指して使われる言葉です。披露宴の場以外での贈り物は、この「内祝い」に当たります。贈り物には「熨斗」がつけられますが、真ん中にある水引をはさんで、上半分には「表書き」と呼ばれる、贈り物の用途に応じた文字が入り、引出物の場合は「寿」、内祝いの場合はそのまま「内祝い」と書かれます。
下半分には送り主の名前を入れますが、お祝いをいただいた本人からお返しするものとされるので、引出物のように両家の名前を入れるとは限りません。例えば、新郎の両親が知人の方からお祝いをいただいたが、新郎新婦とその知人の方とは直接面識がない、なんてこともありますよね。そういった時には、いただいた本人である新郎の両親から知人の方にお返しをするので、新郎の苗字で贈ればいいということです。
「内祝い」を贈るべき相手と相場
相手に失礼にならず、恐縮しない相場で品物を考えよう |
お返しの相場は、いただいた金額や品物の価格の3分の1から半分程度です。ご祝儀と同じような金額であれば、引出物として選んだ品物と同じでもいいでしょう。披露宴後でも会場に注文すれば、ほとんどが取り寄せてくれるはずですし、熨斗も「内祝いで」と指定すれば対応してくれます。準備する時のために、いただいたお祝いと贈り主のリストを作っておくと、内容を考える時に便利です。
こんなケースのときもお返しを
披露宴に招待した方でも、こんなにお祝いいただいてしまった!という場合は、プラスしてお返しを考えるといいかもしれません。例えばこのようなケース……
(1)ご祝儀以外にかなりの内容のプレゼントをいただいた
(2)相場よりも高額なご祝儀をいただいた
お礼として内祝いを贈るとなると、引出物と重ならないように品物を考えなければいけないので、なかなかコレといったものが見つからないかもしれませんね。食事にご招待するなどしてもいいのではないでしょうか。
また、贈り主が1人ではなくグループというケースの場合は、全員にちょっとしたプレゼントを配るという形でもいいでしょう。
「内祝い」にはこんなものを
では、どんなものを贈りましょうか? 「All Aboutスタイルストア」の商品を例に挙げながら、ガイドのオススメ内祝いをご紹介しましょう。お酒好きな方にこだわりの器を <うすはり ブルゴーニュ 2個組(木箱入り)>All Aboutスタイルストア |
やはり、贈り物の王道は器。いの一番に思いつく人も多いのでは?
引出物とも共通しますが、すぐに使っていただけるようなもの、ちょっと贅沢なものがより喜ばれるようです。好みに左右されないシンプルなものがオススメです。
誰でも使う日用品は相手を選ばない <フロッシュ/キッチン用ギフトセット>All Aboutスタイルストア |
相手の年齢や生活環境によらず、誰でも使うような日用品も、贈り物としては優秀。ちょっとカジュアルな印象もあるので、ご年配者よりも若い世代の方にオススメです。
今なら、環境に配慮している「エコ」な商品などいかがでしょう? あなたの株も上がるかも。
本格的な「消えもの」は物より差し上げやすいかも <SEMPLICE/ハンドメイド生パスタとパスタソースのセット(2食入)パッパルデッレ ソーセージとバジルのフレッシュトマトソース>All Aboutスタイルストア |
食べ物、飲み物を贈るという方法もあります。いわゆる「消えもの」で後に残らない分、ちょっと遊び心のあるものでもいいのでは?
カンタンに本格的な味が楽しめる食材セットなら、作る過程の楽しみも味わえますよね。家族の人数を知っている、お料理好き、という方にオススメです。
上質な日用品は贅沢な気分も楽しんでもらえる <あんしんなタオル/箱入り ジャガードバスタオルとフェイスタオル>All Aboutスタイルストア |
家庭で使えるリネン類は、いくつあっても嬉しいもの。自分ではなかなか買わないような、こだわりの品物なら、ちょっとした贅沢な気分も贈ることができますね。
小さいお子さんやお年寄りのいる家庭でも安心して使える素材を選ぶといいですね。小さなサイズのものならグループへのお返しにもオススメです。
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