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【レシピ】豚肩ロースの一夜漬けロティ(3ページ目)

ボクは食べることはもちろん大好きですが、それと同じくらい作るのも好きです。第1回は、ボク一番のスペシャリテ、「豚肩ロースの一夜漬けロティ」。

執筆者:来栖 けい

串を刺さずに、焼き加減を見極める

完成の見極めは手で触って(やっていると慣れます)。串を刺す人も多いですが、こうするとせっかくの肉の旨みが流れ出てしまうので、常に手で触って変化を感じとりましょう。食べる時はカットした断面に塩(ボクは広島県産の「海人の藻塩」)をふりかけて。

が、しかし、これはあくまでもボクの肉焼きの基本。単なる「豚肩ロースの4時間ロティ」です。もっともっとおいしく仕上げるには、ちょっとした応用が必要なのです。

さらに美味しい作り方

みなさん、肉のロティ(ロースト)の場合は、焼いたその日に食べるのが一番だと思っていませんか? ボクも1年くらい前まではそう思っていました。でも、いろいろ試した結果、そうではないことが判明したんです。

その作り方は、途中までは前述した基本の焼き方と同じなのですが、約40セットのところを約30セットくらいにとどめておきます。そしてその肉を、醤油、日本酒、水、貝(はまぐりorしじみ)、昆布から作った薄めの液体に1日漬け込んでしまうのです(冷蔵庫で保存)。

1日経ったら、液体に漬けたまま常温に戻し、汁気を拭き取って残りの約10セット(約2割)を行います。こうしてできあがった「豚肩ロースの一夜漬けロティ」(こちらもカットした断面に塩を振りかけて)は、ピュアなだけではなく味わいに瞬発力が加わって、未体験のおいしさを生み出すのです。

入り込んだ肩ロース特有の脂も、浅めに焼いているのに違和感なく噛み切れます。また、漬け込まずに焼いただけだと、露骨に素材の差が出ますが、この手法だと個体差がほとんど出ません。

安い豚で全然OKなのです。醤油を使っているので、まわりが少し茶色く色づいてしまうのが見た目的にちょっと気に入らないのですが(白醤油でも試してみましたが、白醤油は味わい的にしっくりきませんでした)、味は最高! 

ラーメンのチャーシューの最もおいしい作り方でもあります。ちなみにこの手法はまだ誰もやっていません。様々なお店の肉を食べることで辿り着いた、ボクならではの作り方です。
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