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東京観光で坂本龍馬ゆかりの地を散策!新銅像も登場

時代が変われど私たちを惹きつけてやまない幕末の英雄・坂本龍馬。龍馬が若き頃に現在の東京、江戸へ3度も来ていたことをご存じでしょうか。運命を決めた出会いや衝撃を与えた事件が起きた龍馬ゆかりの7つのスポットをご紹介します。

藤丸 由華

執筆者:藤丸 由華

東京ガイド

坂本龍馬、知られざる東京ゆかりの地を紹介!

新設された龍馬像

都内の意外な場所にも龍馬像が登場

定期的にドラマなどで取り上げられ、またその死から150年以上経った今でも圧倒的な人気を誇る幕末のヒーロー・坂本龍馬。龍馬は故郷の土佐や京、薩摩、長州など、どちらかというと西日本で活躍したイメージが強いのですが、実は人生のターニングポイントともいえる時期に、3度江戸を訪れています。東京に今も残る、龍馬ゆかりの地をご紹介しましょう。
 

北辰一刀流道場・玄武館跡(岩本町)/龍馬が剣術の腕を磨いた道場跡

旧千桜小学校の脇に建つ玄武館跡の石碑。龍馬もここで剣の腕を磨いたようです

千代田区の旧千桜小学校の脇に建つ玄武館跡の石碑。龍馬もここで剣の腕を磨いたようです

土佐藩の下級武士の家に生まれた龍馬は地元の道場に入門し剣術修行していましたが、さらに剣の腕を磨きたいと1853年19歳の時に江戸へ向かいました。その頃は北辰一刀流の開祖・千葉周作の『玄武館』と、『練兵館』『士学館』が江戸三大道場といわれ、龍馬が門をたたいたのは千葉周作の弟・定吉の道場『小千葉道場』。三大道場の中でも最大の規模を誇っていた玄武館でも稽古をしていたらしい記録が残っています。

現在小千葉道場の痕跡は残っていませんが、玄武館の跡地は都営新宿線・岩本町駅から歩いてすぐの千代田区神田東松下町に。元小学校のグラウンドの脇にひっそりと碑が建っていますが、周囲はしっかり整えられ、地元の人たちから大切にされていることがうかがえるスポットです。

<DATA>
■玄武館跡
住所:千代田区神田東松下町23
アクセス:都営新宿線『岩本町』駅より徒歩1分
地図:Googleマップ
 

浜川砲台と龍馬像(立会川)/草履をはいた珍しいブロンズの龍馬像も

北浜川児童遊園の龍馬像

北浜川児童遊園の龍馬像

龍馬が江戸で剣術修行を始めて2ヶ月後、アメリカのペリー率いる黒船が浦賀に現われ、江戸は大騒ぎに。江戸にいた他の土佐藩士とともに湾岸警備に動員された龍馬は、土佐藩の品川下屋敷に待機しました。

ペリーは一度帰国したものの、半年後の1854年再び来航。土佐藩は防衛のために下屋敷内の立会川河口に『浜川砲台』を築きましたが、この砲台にあった大砲を復元したものが京急本線立会川駅近くの新浜川公園内にあります。浜川砲台にあった8つの大砲の1つを原寸大で復元。浜川砲台で初めて黒船を見たという若き日の龍馬は、何を感じていたのでしょうか。

また「龍馬の街」などというのぼりが立ち龍馬一色の駅前商店街にある北浜川児童遊園には、立会川にいた頃と思われる20歳の頃の龍馬を再現したブロンズ像が。ブーツではなく草履を履いている全国的にも珍しい龍馬像です。

<DATA>
■浜川砲台
住所:品川区東大井2ー26ー18 新浜川公園内
アクセス:京急本線『立会川』駅より徒歩4分
地図:Googleマップ

■立会川の龍馬像
住所:品川区東大井2-25-22 品川区立北浜川児童遊園内
アクセス:京急本線『立会川』駅より徒歩2分
地図:Googleマップ
 

ニコライ堂(御茶ノ水)/日本有数のビザンチン様式建築も龍馬と縁が

日本有数のビザンチン様式建築。国の重要文化財に指定されています

日本有数のビザンチン様式建築。御茶ノ水界隈の名所といえるこの建物にも、龍馬が間接的に関わっています

修行の期間が過ぎた龍馬は、一度土佐へ戻り、2年後の1856年にまたまた剣術修行のために江戸へ。この時は2年の滞在となりましたが、その間に親戚の山本琢磨という人物が酔って窃盗事件を起こし、それを逃がしてやったという出来事がありました。その山本琢磨はその後に数奇な運命をたどり、明治の世になって正教(エルサレムからギリシャ、ロシアを経て伝わったキリスト教)の日本人初の司祭となってニコライ堂を建てることに尽力しました。龍馬が琢磨を逃がしていなければ、現在国の重要文化財になっている美しいニコライ堂も違ったものになっていたかもしれません。

<DATA>
■ニコライ堂(東京復活大聖堂)
住所:千代田区神田駿河台4-1-3
アクセス:東京メトロ千代田線『新御茶ノ水』駅より徒歩2分
地図:Googleマップ
 

勝海舟邸跡(赤坂)/龍馬が「生涯の師」海舟と出会った邸宅跡

静かな街並みの中にたたずむ勝邸跡の碑。氷川神社のすぐそばです

静かな街並みの中にたたずむ勝邸跡の碑。氷川神社のすぐそばです

龍馬3度目の江戸行きは1862年。すでに土佐に収まりきらない思想を抱えた龍馬は脱藩し、日本の未来を案じながら江戸で情報収集に励みます。そんな中で巡り会ったのが龍馬が「生涯の師」と仰ぐ勝海舟。最初の訪問では、龍馬は勝を斬るつもりで対面したという説もありますが、直に耳にした勝の開国論にあっという間に魅了され、その場で即弟子になったそうです。龍馬の大きな転機の場となった勝海舟邸跡は、赤坂氷川神社近くの飲食店の植え込みに碑が残ります。
 
勝海舟・坂本龍馬師弟像

勝海舟・坂本龍馬の師弟像

また特別養護老人ホーム、サン・サン赤坂には2016年に『勝海舟・坂本龍馬の師弟像』が建立。50年以上赤坂の地に住んだ勝が晩年を過ごした邸宅があった場所とも伝えられている場所に立つ2人の、勇ましい眼差しが印象的です。

<DATA>
■勝海舟邸跡
住所:港区赤坂6-10-41 ソフトタウン赤坂
アクセス:東京メトロ千代田線『赤坂』駅より徒歩4分
地図:Googleマップ

■勝海舟・坂本龍馬の師弟像
住所:港区赤坂6-7-17
アクセス:東京メトロ千代田線『赤坂』駅より徒歩5分 
地図:Googleマップ
 

旧岩崎邸庭園(湯島)/龍馬と幕末を共に駆け抜けた弥太郎の庭園

完成当時は15000坪の敷地に20棟以上の建物があったという旧岩崎邸庭園。現在も残る洋館も豪華そのもの

完成当時は15000坪の敷地に20棟以上の建物があったという旧岩崎邸庭園。現在も残る洋館からも、当時の岩崎家の財力を伺い知ることができます

さてNHK大河ドラマ『龍馬伝』では、龍馬と同郷で幕末を共に駆け抜けた岩崎弥太郎が語り部となっていました。岩崎弥太郎は龍馬との交流から海運業に目覚め三菱財閥の礎を築きますが、明治になってから弥太郎が購入した広大な土地に長男の久弥が邸宅を建てたのが、現在の『旧岩崎邸庭園』。弥太郎にまつわるものはありませんがその驚くほど広大な敷地(しかも当時より縮小しています)から、弥太郎の財力、実業家としての凄さが伝わってきます。

<DATA>
旧岩崎邸庭園
住所:台東区池之端1-3-45
TEL:03- 3823-8340
入場料:一般 400円
開園時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
休園日:年末年始(12月29日~1月1日まで)
アクセス:東京メトロ千代田線『湯島』駅より徒歩3分
地図:Googleマップ


東京に残る龍馬ゆかりの地の数々。黒船目撃や勝海舟との会談など、龍馬の人生に大きな影響を与えた出会いや事件が、江戸で起こっていたことに驚かされます。今は碑しか残っていない場所もありますが、150年前の龍馬の軌跡をたどり、革命の風を感じてみてはいかがでしょうか。

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