オーナーが最初に始めたのは、おいしいバゲットサンドの移動販売。この車が活躍しました。 |
フランスで出会ったおいしさに近いという理由で選んだのは、北大路の「ブーランジュリ レトランジェ」のバゲット。これが月と六ペンスのメニューの主役として人気を博している。かりっと焼きあげられた皮の香ばしい、絶品のサンドだ。自家焙煎店「GENTLE COFFEE」の豆を挽いて淹れるコーヒーとの相性もいい。
香ばしいバゲットサンドは日替わり。この日いただいたのは「ナスベーコン&モツァレラチーズ」。 |
モームの『月と六ペンス』において、「月」は主人公を平凡な人生から駆りたてる情熱や夢、「六ペンス」は俗世間や現実を象徴していると解釈することができる。人は月に手が届くのだろうか?
「コーヒーは時間を止めるもの」
柴垣さんはそう語る。本当に、ここでは時間が静止しているようだ。外界とはなるべく隔絶された世界をつくるために、わざわざわかりにくい場所が選ばれている。このカフェは、ひとときの夢にひたれる静謐な「月」の世界なのだ。
取材している間に、窓から床に落ちかかる光がゆっくりと移動していきました。 |