3人のシェフの個性を合わせて
cafe anoのお料理は、個性の違う3人のシェフが担当。2人のチェコ人シェフのうち、マーティンさんは昔ながらの家庭料理、ユーリさんはモダンスタイルが持ち味。チェコならではの肉料理を得意とするこの2人のヴァリエーションに、野菜のヘルシーなおいしさを加えるのが、マクロビオティックを心得た日本人シェフのリエコさん。メニューは3人の相談で決定されるのだそう。
兎肉にチェコのゆでパン「クネドリーキ」を添えて
この日いただいたのは夕方18時からの人気のディナーメニュー、「クラリーチー・ステフノ」(2400円)。兎のもも肉の煮込み料理です。
「日本には兎肉を食べる習慣がないので心配でしたが、日本の人々は食べものに関しては許容範囲が広く、お客さまにすんなり受け入れてもらえました」とレナータさん。
柔らかく煮込まれた兎もも肉を、クランベリーをアクセントに加えた濃厚なソースが彩ります。ベリーならではの優しい甘酸っぱさが魅力。
そして、そのソースをからめて楽しめるのが、肉料理のつけあわせの定番クネドリーキ。英語圏ではダンプリング、日本でイメージが近いのは「食パンをちぎって丸めたすいとん」でしょうか。小さな丸いゆでパンで、さまざまなレシピがあるそうです。果実入りや、ジャガイモを加えるものなど。
cafe anoのクネドリーキは食パン入りで、ほんのりした卵の甘みと独特の食感が魅力です。ソースをつけずに、このクネドリーキだけでも充分に楽しめました。
チェコ人が能登で作る地ビールも
cafe anoの名物は、ピルスナー発祥の地であるチェコのビール各種。バドワイザーの語源となった「ブドバル」をはじめ、チェコ人が石川県で手がける地ビール「奥能登ビール 日本海倶楽部」の生(750円)なども揃っています。これは麦芽やホップなどはすべてチェコ産で、「日本産は水だけ」という面白い生ビール。東京で飲めるのはcafe anoだけだそう。
「ゆっくりのんびりするのが好きなチェコ人は、カフェで休憩するのが大好き(笑) 目的がなくてもカフェに行って、友人とおしゃべりを楽しんでいます。そんなチェコ文化に触れたいと思ったら、ぜひcafe anoに来てくださいね」