すっきりとシンプルで余白が多いだけに、ひとつひとつのものが視線をとらえる中目黒LOUNGE。美しいアンプが置かれているのは、彫刻家の友人に依頼した中国産の巨大な大理石です。750kgという重量のため店内に運び入れるのもひと騒動だったようですが、側面のざらついた手触りと、磨かれて黒光りする上部の質感のコントラストがおもしろく、これがどこかで光琳の燕子花(かきつばた)図と響きあっているのです。
1年半ほど前から何気ないきっかけで池坊の高名な先生のもとでいけ花を習い始めたというエビサワさんにとって、かきつばたは特別な花。いけるのは本当に難しいけれど、咲く前からしおれるまで、全ての時間におけるその姿が大好きなのだそう。
中目黒の定番として多くの人々に活用されていくであろう中目黒LOUNGE。そのテーブルから日ごと夜ごと、たくさんの笑いや未来のプランや秘密や仕事が生まれていくのが目に見えるようです。