知ることが最初の一歩
カフェで目の前にさしだされた1杯のコーヒー。その値段のうち、コーヒーを栽培する農家の人々の手に渡る金額がいくらかご存じですか?
1999年、東京のカフェのコーヒー1杯が平均419円だったとき、タンザニアのコーヒー農家が受け取る利益はわずか0.4%。つまり1.7円足らずでした。
さらにコーヒー危機と呼ばれる2003年には農家の人々の取り分はいっそう降下し、0.1%にまで落ち込んでしまったのです。
映画の中で、コーヒー栽培に従事する人々に「あなたたちの作ったコーヒーが、先進国ではいくらで売られているか知っていますか?」と、その金額が告げられたとき、粗末な衣服に身を包んだ人々からは、失笑と怒りの混じったどよめきが起こりました。彼らの手を離れる時の価格とは、あまりにもばかばかしくかけ離れていたのです。
2008年5月31日(土)から渋谷アップリンクXでロードショー開始となる映画『おいしいコーヒーの真実』は、毎日の身近な1杯の裏側に隠されているコーヒーのもうひとつの顔を伝えています。
試写を観てまいりましたが、コーヒーを愛する方々に、そしてカフェや喫茶店での憩いのひとときを愛する方に、ぜひご覧いただきたい作品です。