品川富士からのぞむ北品川の街(手前を走る電車は京急)
小さな街角のカフェに出会う散歩
必要なのは「偶然力」
9月下旬の日曜日、目がさめたら気分のいい青空がひろがっていたので、そうだ、品川の富士山に行こうと思いたちました。この10年ばかり電車の窓から見かけるたびに気になって、いつか行こうと思っていた場所です。10年目の実行。
地図も持たず、なんの気なしにでかけたそんな散歩が、ささやかな街のささやかなカフェの発見へとつながることがあるものです。この日も短い散歩をするつもりで出かけたのですが、品川富士のてっぺんでばったりと天使に出会ったおかげで思わぬ長い散歩になり、未知のカフェにも出会うことができました。
なにげないカフェをみつけるのに必要なのは、そのような偶然にぶつかる「偶然力」。 ふだんから直感に従っていると、なんとなく偶然力も増してくるような気がします。直感に従うというのは、私の場合、思いつきで行動するということですけれども。
富士信仰の場、品川富士
富士山は古来より日本の聖地、日本有数のパワースポットとして信仰を集めてきましたが、そのミニチュアが品川にもひとつ存在しているのです。第一京浜に面した品川神社に「品川富士」と呼ばれる小高い塚が築かれたのは1869年のこと。江戸時代から根づいていた富士信仰にもとづき、この塚にのぼれば本物の富士山にのぼったことになるという行事が盛んだったとか。
富士塚の鳥居をくぐったすぐ右の足もとには、小さな猿田彦神社。いくつものわらじがひっそりと供えられていました。急な階段の一段目に「一合目」と刻んだ石の標識、ほんの数段のぼった先に「二合目」の標識……と、頂上まで続いていきます。(写真右上)そのてっぺんで、天使に会ったのでした。
○品川富士塚の詳細はこのサイトが参考になります。