評判のパスタはソースの作りおきをせず、注文ごとに新鮮な素材を用いて調理しています。特に人気のあるスパゲティは、「おいしくてびっくりしました!」と熱い感想を残していったお客さまもいるという「スモークサーモンのクリーム仕立て」や、濃厚なカルボナーラ。
「料理というものは、たとえ同じレシピでも、作る人によって味が全く変わってくるもの。このカフェでは毎日必ず同じ人間が料理を作り、確かな味で安心できるおもてなしをしたいと考えています」
冬のカフェではかさばるコートの置き場所に困るものですが、カフェ花鳥風月では店内のあちこちにハンガーが豊富に用意されていました。料理の香りを損なわないよう全席禁煙、赤ちゃん連れも大歓迎だそう。客さまへの細やかな心くばりは、大槻さんが一緒にカフェに立つ奥さまと、2歳になるお嬢さんを大切にしていることから生まれたようにも思えます。
大槻さんのご実家は京都の老舗喫茶店。1996年に父親が喫茶店を「cafe Chouchou(カフェ・シュシュ)」としてリニューアルし、家族全員がスタッフとしてお店で活躍しました。
「物心ついたときから<喫茶店の子ども>として育ってきたので、楽しそうに働く父親の姿をいつも身近に感じていました。娘の日菜子にも自分が働いているところを見せたいし、おいしいものを教えてあげたいですね。日菜子も今、<カフェの子ども>になっているのですから、家族の歴史は繰り返されるのかなとおもしろく感じています」
定休日の月曜にカフェで開催されるパスタ教室も人気を博しています。