シャンパン・スパークリングワイン/おすすめのスパークリングワイン

シャンパーニュ『マム』を醸造家と試飲(3ページ目)

ペルノ・リカール傘下のシャンパーニュ『マム』から醸造家を迎えた試飲会で、スタンダードから最上級のプレステージ『R.ラルー』まで4つのキュヴェを飲んでみた。

執筆者:橋本 伸彦

料理との相性も良好


醸造家ディディエ・マリオッティ氏
料理とマムのシャンパーニュの相性だが、前菜には海老やホタテ貝、マグロといった海の幸と野菜が散らされマムの赤いリボンを模したビーツのムースが添えられていた。ソフトでフルーティーだがミネラル感と調和した深みがあるスタンダードキュヴェ『マム コルドン ルージュ』がよく合う。

次に『マム ミレジメ 2002』と『クロムツのポワレ シャンパンソース』を合わせる。ヴィンテージ入りのこのキュヴェはピリリと少しエッジが効いた風味で、力強い中にもスタンダードキュヴェと共通した複雑さが感じられる。このワインはまだ10年前後はまろやかに熟成していくような強さがあって楽しみだ。

『キュヴェ R.ラルー 1998』と合わせたのは仔牛のローストにリドヴォーや野菜のムースを添えた一皿で、もちろん料理はワインに合わせて調整されているはずだが、さすがR.ラルーだけあって、泡と風味がふわりと肉や野菜の味わいを包み込んで引き立てるのが申し分ない組み合わせだった。

デザートのピラミッド型ムースにはピラミッド型の岩塩が添えられた
デザートの『ショコラと苺のピラミッド』にはピラミッド的な形状の岩塩が添えられており、ピラミッドの中身である甘味を抑えたムースに岩塩を散らして食べれば意外とドライでスパイシーな『マム ロゼ』と興味深いハーモニーをみせてくれた。


マムのシャンパーニュが1990年代と比較して大きく品質向上したのは飲むたびに感じていたが、R.ラルーとともにまとめてさまざまなキュヴェを味わって、共通する「精妙な調和」とでも言うべき滋味が見えてきた。


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