シャンパン・スパークリングワイン/おすすめのスパークリングワイン

ポップアートの巨匠がシャンパンのボトルを(2ページ目)

トップクラスのシャンパーニュを造るテタンジェが、ポップアートの大御所ラウシェンバーグとコラボレートして生まれたアートボトル。その影には、テタンジェ一族の思いがけないドラマがあった。

執筆者:橋本 伸彦

父の苦労と娘の転身

ラウシェンバーグのデザインを実現したのは、テタンジェ当主であるピエール・エマニュエル・テタンジェ氏の長女ヴィタリーさんだ。昨年からシャンパーニュ・テタンジェのマーケティングとコミュニケーションを担当している。じつはテタンジェは2005年からアメリカのホテル投資会社「スターウッドキャピタル」に買収されていた。同社がフランスの銀行「クレディ・アグリコール」に売却することでピエール・エマニュエル・テタンジェ氏はテタンジェの経営権を取り戻したが、それはたいへんな苦労だったという。

ヴィタリー・テタンジェさん

テタンジェ社を一族の手に買い戻そうとしていた頃、彼女はすでにイラストレーターそしてグラフィックアーティストとして、ピエール・ガニェールやルレ・エ・シャトーといった著名どころからの仕事を手がけており、結婚して娘もいた。だが父がテタンジェにかける情熱を間近で見て、テタンジェに参加して父を手伝う決心をしたのだという。

なぜラウシェンバーグだったのか?>>
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