世界初リリースは日本
世界で親しまれるヴーヴ・クリコのシャンパーニュ『イエローラベル』はノンヴィンテージ(複数年のワインをブレンドしている)。そのロゼ版は、2年前に日本で初めて発売された。50~60箇所の畑からのブドウはピノ・ノワールが約半分で、あとはピノ・ムニエとシャルドネ。9年前まで遡るリザーヴワインが25~40%とたっぷり使われている。モンターニュ・ド・ランス地区南部と北部からの赤ワインを12%加えて造る。
開けたてはやや風味が閉じているが、フレッシュでフルーティーな熟した赤リンゴやチェリーのような香りが次第に顔を出す。泡はぷつぷつとにぎやかだが、味わいと合った充分なキメの細かさで線状に立ち昇る。酵母の香ばしさやドライフルーツ的なスパイスも感じられ、軽やかでバランスのいい構成である。
ラベルのデザインで特に着目したいのは、その色とイメージだ。このキュヴェで使われているピンクは一見派手すぎるようにも見えるが、フレッシュな個性や浮き立つような軽やかさを表現しているという点で、中身と一貫したキャラクターを提示しているのである。
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