シャンパン・スパークリングワイン/おすすめのスパークリングワイン

熟成のロゼ・シャンパーニュを利く(2ページ目)

10年そして20年……年月を経たシャンパーニュは、色が、泡が、そして風味が違った!醸造家と共に試飲するヴーヴ・クリコのオールド・ヴィンテージ試飲をレポートする。

執筆者:橋本 伸彦


世界初リリースは日本


世界で親しまれるヴーヴ・クリコのシャンパーニュ『イエローラベル』はノンヴィンテージ(複数年のワインをブレンドしている)。そのロゼ版は、2年前に日本で初めて発売された。50~60箇所の畑からのブドウはピノ・ノワールが約半分で、あとはピノ・ムニエとシャルドネ。9年前まで遡るリザーヴワインが25~40%とたっぷり使われている。モンターニュ・ド・ランス地区南部と北部からの赤ワインを12%加えて造る。

鮮やかなサーモンピンク色にプツプツした泡

開けたてはやや風味が閉じているが、フレッシュでフルーティーな熟した赤リンゴやチェリーのような香りが次第に顔を出す。泡はぷつぷつとにぎやかだが、味わいと合った充分なキメの細かさで線状に立ち昇る。酵母の香ばしさやドライフルーツ的なスパイスも感じられ、軽やかでバランスのいい構成である。

ローズラベル ブリュット(ノンヴィンテージ)

ラベルのデザインで特に着目したいのは、その色とイメージだ。このキュヴェで使われているピンクは一見派手すぎるようにも見えるが、フレッシュな個性や浮き立つような軽やかさを表現しているという点で、中身と一貫したキャラクターを提示しているのである。

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