男が選ぶ普段着のシャンパン
料理とワインのマリアージュ、というのがある。あれこれ思い悩まずに済ませるときには、シャンパーニュを頼むのがいい。 「合うかどうかが問題でなくて、なにしろシャンパンだからね…」 とあるフランス人が言った。けだし名言である。食事を通してシャンパン、なら文句なしだ。
シャンパンで決めるなら、選ぶ銘柄にこだわれ。 ……品格とはそういうものだ。銘柄を熟知しているのは、男の嗜みである。もし豪華なプレステージ・シャンパンを飲むなら、いいヴィンテージを選ぶ。だが、希少な個性派生産者なら話は別だ。ノンヴィンテージといっても旨いものがある。
自家栽培のブドウだけを使うレコルタン・マニピュラン、例えば『ヴィルマール』なら、家で客人をもてなしたり、祝い事に飲むのにも相応しい特別感が充分ある。普段から個性のあるいいシャンパンを飲みつけていてこそ、外で飲むシャンパンも味が判るというものだ。