コンビニグルメ/ソフトドリンク

『伊右衛門』に至る14年間の歴史はいかに? サントリー・緑茶の歴史をたどる(3ページ目)

昨今の緑茶飲料、大ヒット商品といえばサントリーの『伊右衛門』。しかし、ここに至るまで、『保守的か・現代的か』という大きな振幅がありました。今回はその歴史をたどってみたいと思います。

久須美 雅士

執筆者:久須美 雅士

コンビニグルメガイド

やはり伝統には勝てません

サントリー伊右衛門
サントリー伊右衛門
そして2004年春に発売されたのが『伊右衛門』。『緑水』と『和茶』の反省が、サントリーの緑茶を再びトラディショナルな方向に転換させたのではないでしょうか。京都の老舗茶舗・福寿園の茶葉とウィスキーでおなじみの京都山崎の天然水を使用、パッケージは竹のイメージ(京都山崎というと竹林というイメージが強いのですが)という、細部まで『伝統』にこだわった商品になりました。このコンセプトが大当たりしたのは言うまでもありません。

新しさと伝統の間で

緑茶飲料という飲み物、他のソフトドリンクと比べると新しいジャンルなのですが、緑茶そのものは伝統的な日本の飲料です。そのせいか、商品を選択する場合は保守的にならざるを得ないのではないかと思います。どんなにがんばっても『緑茶ソーダ』なんて商品は発売されないし、発売されても消費者に受け入れられないことでしょう。

今回紹介したサントリーの『伊右衛門』は、国産茶葉100%使用、香料無添加という製法は緑茶飲料としてはまさに王道だと思います。『温故知新』という言葉もありますが、伝統の中に新しさを見つけた、サントリーならではの製品だと思います。でも、一番偉大なのは福寿園創業者の福井伊右衛門氏でしょうか。

ビールメーカーの緑茶(The Archive of Softdrinks)
サントリー『伊右衛門』
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