2004年6月7日、次世代のコカ・コーラ『コカ・コーラ C2』が発売されました。この『C2』、世界に先駆けて日本で先行発売されます。世界規模で導入するコカ・コーラの大型新製品をアメリカ本国以外で先行発売するのは史上初なのだそうです。そのせいか、発売日前には下の写真のようにわざわざ自販機にシールを貼って、新製品の発売を煽っておりました。
さて、ニュースリリースによりますと、『コカ・コーラ C2』のカロリーは100ml当たり19Kcalでして、これは従来のコカ・コーラの半分以下となっています。しかし、カロリーの話が書いてあるのを見まして、私の脳裏に不安がよぎりました。コカ・コーラは日本において過去に低カロリーコーラを販売しては失敗していたからです。まずは過去の製品を見てみましょう。
これは1984年に発売された『コカ・コーラ ライト』です。欧米では『ダイエットコーク』というネーミングでしたが、『ライト』の方が日本人受けするということで、このような名前になりました。人工甘味料(パルスイート)を使用することにより100ml当たり1kcal未満という低カロリーを達成しましたが、人工甘味料の味が受け入れませんでした。
左から1991年、1993年版
左から1994年、1996年版これらは味を改善するために砂糖・果糖ぶどう糖液糖を加え、100ml当たり12kcal未満となったバージョンです。
これは1992年初めに発売された『カフェインフリー ダイエットコーク』です。これは初代コカ・コーラライト同様100%人工甘味料でして100ml当たり1kcal未満ですが、やはり味が受け入れられず、早々と姿を消しました。1984年の失敗を8年後に再びやらかしてしまったわけです。
最後は現在販売中の『ダイエットコカ・コーラ』です。これは100ml当たり0kcalになっています。味は前記の物に比べれば改善されましたが、それでも違和感を覚える人もいるかと思います。
どうしてここまでして低カロリー版のコカ・コーラを出すのか。それは通常版のコカ・コーラに対してカロリーへの不満が高いことにあります。しかし、低カロリー版コカ・コーラの味への不満も高かったのだそうです。それが『C2』の開発の伏線になっています。