ちなみに、ご飯はよく見ると傾斜がついています。鶏肉のような大きな具を載せても、平らにフタができ、均一に加熱できるようにするためという配慮だと思います。また、このご飯をよく見てください。粒が日本のコメに比べて長細くありませんか。国産米でこんなお米はみたことがありません。もしかして輸入米なのでしょうか?
そして出来上がりです。鶏めしのほうはフタがめくれ上がってしまい、水分がだいぶ飛んでしまいました。タレをかけて何とか汁気が戻った感じです。牛すきのほうはいい感じです。牛丼つゆだく好きの私としては、もうちょっと汁気が欲しいところです。
食べてみた感想として一番に感じたのは「ごはんが市販の包装米飯に劣る」ということです。駅弁は冷たいご飯でもおいしく食べられるという特徴があります。駅弁のご飯は見た目もツヤがありおいしそうなのですが、この『弁当紀行』のご飯はそういった感じがしません。熱いうちに食べないとおいしく食べられないのではないでしょうか。市販の包装米飯はだいたいコシヒカリやあきたこまちを使っていますが、これらのお米が使えなかったというのは、今年の冷夏も関係しているのでしょうか。
具はレトルトの具としては普通の出来です。同社『DONBURI亭』の具と同レベルです。ですから、この『弁当紀行』は『ご飯付きのDONBURI亭』といえるでしょう。それを駅弁仕立てにしたところがミソではないかと思います。日本人は『旅』とか『駅弁』という言葉に弱いですから。という私もコンビニで見つけて即買いしてしまった訳ですが。ふと立ち寄ったデパートの駅弁大会会場(だいたい6階の催事場)に迷い込んでしまったノリで買って食べてみてはいかがでしょうか。