コンビニグルメ/ソフトドリンク

家庭の味、今はブランドで勝負? 日本酒ブランドの甘酒

ちょっと前まで甘酒というのは家で作って飲むものでした。ところが、最近は有名日本酒ブランドの缶入り甘酒をよく見かけます。過去から現在の商品をたどりながら、甘酒の宣伝戦略を探ります。

久須美 雅士

執筆者:久須美 雅士

コンビニグルメガイド

寒い時期に飲む昔ながらの飲み物というと、甘酒が思い浮かびます。私が子供の頃は、甘酒は家で作るものでした(All About Japan[料理のABC]ガイドサイト『炊飯ジャーで作る甘酒』という記事があります)。麹から作るということはなくても、ビニール袋に入った液体の『甘酒の素』を買ってきて、温めて飲むことが多かったと思います。

最近ではフリーズドライの甘酒や缶入り甘酒が多く出回っていますね。飲料業界で甘酒に力を入れている会社というと森永製菓でしょうか。甘酒は俳句の歳時記によると『夏の季語』なんだそうで、夏にも甘酒を飲んでもらおうと夏向けの甘酒も出しています。


森永製菓の缶入り甘酒。
左より『甘酒』、『冷やし甘酒』(北海道限定)、『夏の甘酒』。



他社でも甘酒を販売していますが、ブランドが定着しないのが難点です。日本の飲み物ゆえ、かっこいいブランド名が見当たらないというのも理由でしょう。不二家は『峠の茶屋』というブランド名でホット商品シリーズを制作いたしました。伊藤園は『吟醸甘酒』という名前の甘酒を作りましたが、どちらも定着しませんでした。外国語ブランド名が付けにくいということもあるでしょう。コカ・コーラは『クワトロ』というブランド名で甘酒を販売していますが、ブランド名が定着しているとは言えません。(コカ・コーラという外資系企業が甘酒を販売していること自体意外ですが)


左より『峠の茶屋・甘酒』(不二家)、『吟醸甘酒』(伊藤園)、
『クワトロ甘酒』(コカ・コーラ)。
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