「純連」の最初の開店は1964年。 それから紆余曲折があり、今の「純連(すみれ)」として開店するのが1988年。 1994年には「新横浜ラーメン博物館」へ出店。札幌の人気店から全国の人気店へと名を馳せました。
「純連」のラーメンの特徴は、こってりしたニンニク風味のスープに熱々のラードが浮いており、いつまでも冷めずに食べられるラーメン。森住製麺のコシのある麺と相まって、札幌ラーメンの代表的存在になってきました。
超人気店なのに、これまで純連出身者の店が出なかったのが不思議。 次に紹介する4軒は、いずれも新しい。それぞれ「純連」の流れを感じることは出来ますが共に独自色を出しています。 それによって、好みも別れてくることでしょう。面白いのは「純連」の製麺屋である森住製麺が1軒もないこと。和田山製麺の麺はかなり近いものに仕上げています。
今後、続々純連系が登場しそうな気がして楽しみです。まずは、今、札幌にある4軒のお店をご紹介いたします。
【麺屋 彩未】経験7年 製麺所:和田山製麺
純連(すみれ)の唯一の暖簾分け。住宅街にポツンとある。独自の工夫で純連色を残しながらもオリジナリティを発揮。 チャーシュー・細切れチャーシュー・挽肉と3種類の肉を使ったところが斬新。薬味のおろし生姜はチャーシューの上にちょこんと乗ってくる。そうした気配りが随所に感じられる。接客も気持ちよく、今後、行列店になるのは必至。
【DATA】札幌市豊平区美園10-5-3-3 011-820-6511 11:00-15:00、17:00-20:00 月曜休み
【狼スープ】経験3年 製麺所:和田山製麺
「新横浜ラーメン博物館」で修行の後、屋台を引いていたことも。その後、改めて札幌の「純連」で修行をし直し。ラーメン感の違いにより独立。その後、また屋台で店を出すが2000年11月に店を持つ。「純連」には、味噌・塩・醤油と3つの味があるが、「狼スープ」は味噌専門店。味噌で勝負、というわけだ。当然のごとく、ベースは純連の作り方にある。そこに自分なりの工夫を加えている。名前入りの海苔なども札幌では珍しい。
【DATA】札幌市中央区南11西1 011-511-8339 11:30-19:00 不定休
【やぶれかぶれ】経験5年 製麺所:小林製麺
純連出身者として札幌で一番早く店を出したのがここ。いったん店を閉めるが、今の場所で再開。一見無駄のように見える空き空間は、食べる側へ閉塞感を与えない気配り。ラードもやや多めで熱々のラーメンを継承している。ユニークな店名と相まって人気急上昇中。
【DATA】札幌市北区北34西7 011-746-8022 11:00-21:00 月曜休み
【麺屋ひろし】経験3年 製麺所:小林製麺
一番新しい純連系。見た目・味、共に微妙に違う。どちらかといえば対象を広げた感じの出来映え。こぢんまりとした店内は店主のラーメンに対する気迫が伝わってくるかのよう。駅から遠いのがちょっとつらいが新進気鋭の純連系、今後が楽しみな一軒。
【DATA】札幌市西区西野5-3-7-5 011-664-0034 11:30-20:00 月曜休み