石畳の先にある、一軒家創作イタリアンレストラン!
石畳の階段を下りた右側が ARBOL |
神楽坂でよく見かける、石畳の細い階段を下りると、そこは、普通に、古田さんち。ALSOK(アルソック)のシールまで貼られた門構えは、どう見ても、よくある一軒家です。
ARBOL の玄関 |
でも、ひとたび、玄関ドアを開けると、一気に鼻をとらえる、おいしい匂い。靴を脱いで、スリッパに履き替えて、部屋の中に上がるのは、一般家庭と同じですが、目の前に広がるオープンキッチンには、シャープに動き回る、白いウェアのシェフが4人。
その名も、「ARBOL(アルボール)」。スペイン語で「樹」と言う意味の創作イタリアンレストランです。
屋上には、約30種の野菜を収穫する自家菜園も!
屋上菜園で野菜の説明をする古田崇シェフ |
でも、それだけなら、一軒家レストランの多い神楽坂では、それほど珍しくない存在。でも、屋上に自家菜園まで持っているとなると、話はまた別です。
この菜園を管理するのは、古田崇シェフをはじめとするスタッフ全員。農業に詳しい人に話を聞いたり、趣味の園芸などの本を読みあさったりしながら、見よう見まねで、トマトやバジルを、プランターで試験的に栽培することから始めた野菜作り。
左から時計まわりに。ソラマメ、イタリアサンチュ、黒キャベツ、紫キャベツ |
昨年は、途中、ゲリラ豪雨で、せっかく植えた種が流れるというハプニングに見舞われたものの、それでも、レタス約70個、ベビーキャロット約200本、里芋約100個、その他、エダマメ、ゴーヤ、キャベツ、サツマイモ、ハクサイなど、約30種類の野菜が収穫できたのだそう。
もちろん、それらは、ここ「ARBOL」の食材の一部として使われ、それでまかなえない分は、栃木、千葉、群馬、福島、鎌倉、飛騨高山など、古田シェフが自分の目で実際に見て歩いた契約農家より、日々入荷されているそう。
中でも、特に栃木の農園には、約200坪の「ARBOL」専用の畑もあり、ネギ、人参、アスパラ、キュウリなどの他、マンゴー、パパイヤ、ドラゴンフルーツなども栽培しているそう。そのため、月1回は必ずスタッフ皆で、足を運ぶと言います。
バーニャカウダのソースにも、自家製の落花生を使用
収穫によっては、里芋やブロッコリも盛られる、季節野菜の菜園バーニャカウダ風 |
そんな野菜を集めた代表的なひと皿が、「季節野菜の菜園バーニャカウダ風(1,200円)」。野菜がフレッシュで輝いているように見えるのは、ガラスの器が光を集めるせいだけではないでしょう。
この日は、プチトマト、紫人参、紅時雨、プッチーナ、マイクロトマト、あやめ雪(カブ)フレンチブレックファーストラディッシュ、グラパラリーフ、紅芯大根、ヤーコンなど。また、中央のグラスには、苦味を楽しむべく、モロヘイヤや玉ネギをミキサーし、ミルクも入れずにそのまま出しています。
こちらのソースは、香ばしいものの、他店に比べ、ニンニクの匂いがそれほどでもないなと思ったら、使われていたのは、トウモロコシと自家製の落花生のペースト。どちらにも、「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンEが含まれているため、肌に良い組み合わせになっているそうです。