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レストラン タテル ヨシノ (銀座)(4ページ目)

ドラマ『流星の絆』で使われた、名匠フレンチ店です。撮影裏話を盛り込み、ご紹介するのは、天井高7メートルの野趣溢れる空間と、百花繚乱なひと皿たち。今、銀座で最も存在感を放つ一店です。

執筆者:河野 優美

キウイの青臭さまで生かす、香り使い上手。

タテル ヨシノ 銀座

デザートは、「マセドワヌ レギューム フヌイユのクーリをアネットの香りで」。これは、キウイの上に生乳のエスプーマをのせ、アルギン酸でドロップ状にしたフヌイユをあしらったもの。

以前、「キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ」の記事でもご紹介しましたが、フランス語のフヌイユは、英語ではフェンネル。和名では、ウイキョウと呼ばれるハーブです。

このスッキリとした甘さの上には、べっ甲飴を溶かしたような赤いとろっとしたシロップ。傍らには、ヨーグルトアイスも添えられています。

とにかくここでも思うのが、香りの使い方がとてもうまいということ。ハーブのみならず、キウイの外側の青臭さまで生かしてしまうとは。これも、組み合わせが成せる技。ひとつの食材を生かしきるかどうかは、その相手の器量によるところが、とても大きい。だから、味わいは、マリアージュ。ひと皿は、ひと皿であって、ひと皿ではないのです。

張り合う強さではなく、溶け合う強さを感じるデザート。

タテル ヨシノ 銀座

もうひとつのデザートは、「トルテリーニをカネル風味の栗のスープに浮かべて」。

このひと皿で印象的なのは、スープに強い味覚を持たせてあること。栗の風味が、ぼやけることなく、舌の上に迫ってきます。その秘密は、栗のハチミツ。これを加えることで、えぐみの部分を押さえることができ、栗の味わいがはっきり出てくるそう。

そのため、水分を飛ばして甘みを凝縮した、傍らの洋梨のタルトタタンといい勝負。でも、これは、張り合う強さではなく、溶け合う強さを感じる味わいです。

今回は、コース内容をランダムにお伝えしてしまったので、ここらで、ちょっと整理整頓。

タテル ヨシノ 銀座タテル ヨシノ 銀座
コースの流れと金額は、次ページにてご紹介します!
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