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イル カランドリーノ 東京 新丸ビル(2ページ目)

【2009年3月閉店】ミシュラン史上最年少3ツ星シェフ・マッシミリアーノ・アライモ氏の日本初出店リストランテです。食べ慣れた味に新鮮な魔法をかける名物のカルボナーラや工夫を凝らしたドルチェは、美食の境地!

執筆者:河野 優美

食べ慣れたカルボナーラに新鮮な魔法をかける名物の一皿。


イル カランドリーノ 東京
ここのお料理で絶対はずせないのが、名物のカルボナーラ「スパゲッティ アッラ カルボナーラ ”イル カランドリーノ”」。

イル カランドリーノ 東京
手前からイワシのフリット、ポレンタ、ゆでダコ。
今回オーダーした4,500円のランチコースでは、玉ねぎを炒めて甘酢で仕上げたイワシのフリット、ペースト状にしたバカラ(干鱈)を詰めたとうもろこしのポレンタ、オリーブとケッパー・レモンで味付けしたゆでダコという「軽い前菜 ”チケッティ”3種類」の後に運ばれてきました。ちなみに、ディナーでも若干内容が異なりますが、同じお値段のコースがあります。

イル カランドリーノ 東京
デンマークから取り寄せた貝のライトが印象的なダイニング。
これは90度で30分、秘密の方法で卵に火を通し、伝統的などろっとしたソースとメリハリをつけるため、固めにゆでたパスタとともに、生クリーム、オリーブオイル、6ケ月熟成させたパルミジャーノで仕上げたもの。

天辺に散らされているのは、パンチェッタ(豚バラ肉の塩漬け)の薄切り。

イル カランドリーノ 東京
活気あるキッチンの入口が見えるテーブル席。
濃厚な味をイメージしていただいたところ、くどさがなくてビックリ。これは、インパクトを与えるために入れたという八角のせい。

しっかりしたパスタの歯ごたえと生ハムの塩気の中に、さーっと風を通していくような味わいが、食べ慣れたカルボナーラにしてなかなか新鮮でした。

この日のワインは、スタッフに奨められた「ドルチェット・ダックイ」。これは土着品種の葡萄を使った、しっかりした酸味とドルチェのような甘みが特徴だそう。色は薄いのに香りは濃厚で、かぐだけでもほのかに酔えそうでした。

3ツ星の秘密を垣間魅せる地中海仕立ての魚料理。


イル カランドリーノ 東京
メインは「本日の魚料理 地中海仕立て」。この日の魚は、真鯛でした。

イル カランドリーノ 東京
ランチコースのパン。
ソースは、真鯛を焼く時に一緒に炒めたトマト、オレガノ、オリーブの実に、魚のブロード(ブイヨン)を加え、こしたものにジャガイモを入れてクリーム状にしたもの。

その一部を焼いた真鯛の下に敷き、残りは上からかけ、仕上げています。

サプライズは、ひとめ見ただけではわからない真鯛にかけられた極薄のシート。

イル カランドリーノ 東京
お願いして見せてもらったお料理に使う前のモッツァレラシート。
これは、60度の低温で4時間、真空にして水分を抜いた最高級のモッツァレラを焼いたもの。

これを真鯛にかけることで、フライパンの上のみならず、お皿の上でも味の再構築ができるそう。このひと手間もふた手間もかけたこだわりが、3ツ星の秘密かなと思いました。

インカ芋で作ったポテトチップが美味しい若鶏のロースト。

イル カランドリーノ 東京
メインをお肉でセレクトした場合、この日は「滋味 若鶏腿肉のロースト ローズマリー風味のポテトを添えて」でした。こちらは、肉汁にイタリアの塩、ニンニク、胡椒、バルサミコで味をつけたソースに、インカの芋で作ったポテトチップと玉ねぎ、エリンギをあしらっています。

次ページでは、これらのメニューに使った食材や珠玉のドルチェが買える地下の直営ブティックをご紹介します!
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