散歩/和む散歩ルート

メリーロード高輪、二本榎通りから坂を歩く

JR品川駅をスタートし、柘榴坂をのぼって二本榎通りへ。今はメリーロード高輪と呼ばれた商店街を歩く。泉岳寺をのぞき、桂坂から都営三田線、白金台駅までのコース。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

3年前にいただいた高輪散歩のマップ

3年前の秋のことだ。芝の増上寺にある茶店でで元気のいいご婦人と出会った。高輪から自転車で来たとおっしゃっていた。こちらは散歩をして記事を書いているのだと言うと、高輪を散歩しなさいと地図をもらった。表紙と裏表紙は厚紙でできていて、広げると地図になるという便利なものだ。
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メリーロード高輪が発行する「高輪散歩」というイラストマップ

私はいつもこの地図をデスクの傍らに置き、いつか高輪を散歩しようと考えていた。というのも、この地図は実に楽しいイラストマップで、見ているだけで歩きたくなってくるのだ。
その後も、高輪を歩くことはあった。しかし、それは通過するだけで、じっくり高輪を歩くということではなかった。というわけで、今回はこの3年前にいただいたイラストマップを見ながら高輪を散歩してみたい。

柘榴坂をのぼる

スタートはJR品川駅の西口からである。目の前の第一京浜を渡ると柘榴坂という坂がある。この坂をのぼっていく。
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柘榴坂をのぼる

道標に坂の説明があった。

「坂名の起源は伝わっていない。
柘榴の木があったためと言われる。
江戸時代には、カギ状に曲がっていたが、明治時代には直通になり、新坂と呼ばれた」

ということらしい。昔は荷物など、荷車に乗せて人力で運んでいたので、カギ状に曲がっているほうが、まっすぐよりも楽だったのかもしれない。

二本榎木通りを往く

高輪という地名の由来は「高縄手」だといわれている。縄手(なわて)というのは、田んぼのなどのあぜ道のように細い道である。柘榴坂をあがるとかつての二本榎木通り、今はメリーロード高輪と呼ばれる通りに出る。高輪を歩くとき、この南北に延びたこの尾根道がその中心になる。東は第一京浜、西は桜田通りであり、そこへ延びる坂を歩くのもまた楽しい。
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高輪消防署二本榎出張所

昔、榎(えのき)の木が2本あって、一里塚のしるしとして江戸時代に親しまれていたそうだ。太さ1.2メートル、高さ10メートルにもなったと言われているが、町の大火で何度か焼失したが、そのたびに植え替えられたそうだ。かつては二本榎という町名でもあった。
この一帯は海より一段と高く、江戸湾が眼下に眺望できたと言われている。

そんなわけで、次ページでは


JR品川駅をスタート、柘榴坂をあがり、メリーロード高輪へ。泉岳寺などを経て、都営三田線の白金台駅まで4.6kmのコース。

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