難波から新世界へ

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ちょうど、グリコの看板に灯りがともった。午後5時過ぎ戎橋より撮影。
大学時代の僕は南海高野線の沿線に住んでいた。だから休日などはしばしば「なんば」まで出た。戎橋あたりを歩き、再び南下するという散歩コースをよく歩いた。というわけで、懐かしい戎橋までやってきた。戎橋そのものは昔とはずいぶん変わっていて、川の側を歩けるようになっていた。戎橋は相変わらずの賑わいで多くの人が歩いたり、立ち止まったりしている。グリコの看板も相変わらずだ。そこの写真を撮って、さらに進もうと思ったら、「おーっ」という人々の声が聞こえた。皆しきりに携帯電話のカメラをグリコの看板に向けていた。見れば、ちょうど看板に灯りがついたところであった。大阪ミナミの象徴的な景色である。
さて、今回は新世界まで歩いてみようと思っている。新世界というと、通天閣のある場所で、最寄りは、天王寺駅や地下鉄の動物園前駅であるが、天王寺からの道は殺風景だし、動物園前駅はあまりにも新世界に近すぎる。歩くのなら、難波駅あたりからがいい。
理由はなんといっても日本橋を通過するからだ。
西の秋葉原ともいわれる日本橋は巨大な電気街である。
僕も学生時代この電気街で中古の冷蔵庫やテレビを安く買った覚えがある。
さらに日本橋には古書店街もあって、僕はよく古書店巡りをしたものだ。

大阪は街そのものが巨大な商店街だ

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高島屋前を南下していこう。
大阪という街は実におもしろい。学生時代僕は難波駅を起点として、どの方向にも商店街が続いているのに驚かされた。大阪の街そのものが巨大な商店街というかんじで、途切れることなく、どこまでも商店街が続いているのだ。
東西南北、どの方向に歩いてもそれは同じで、何度もその商店街がいったいどこまで続いているのか見てやろうと、歩き始めるのだが、結果はどこまでいっても商店街があるという事実だけを確認したようなものであった。商店街は名前を変えながらも途切れることなく続いている。こういう街は日本でもここだけのような気がする。

日本橋筋商店街を南へ

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「でんでんタウン」など電気街が続く巨大な商店街
かつて僕は日本橋の商店街に何度も足を運んだ。たいていは古書店巡りだったのだが、ここの古書店街の特徴はひとつの店の中にあれこれいろいろな種類の本があったことを記憶している。その後、東京に移り住み、古書店をのぞくようになって、東西の違いにとまどった。すなわち、東京では、それぞれ専門があって、マジメな本はそれ専門の店、またエロ本はそれ専門と別れていたのだ。
それは電気店でも同じで、中小さまざまなお店が建ち並んでいたが、店の中には実に雑多でさまざまなものが並んでいた。もっともこれは1980年前後のことで、もうずいぶん昔の話である。

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なんば駅から戎橋まで行き、そこから日本橋を経て、新世界まで。新世界では通天閣にのぼり、串カツを食べる3.2skmのコース。