散歩/和む散歩ルート

東海七福神を歩く 大森~北品川(3ページ目)

東京にはいくつかの七福神を巡るコースがある。なかでも旧東海道の「東海七福神」は歩くには楽しいコースである。本来なら北品川からスタートするほうがいいのだが、今回は大森駅から歩いてみた。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド


一心寺-寿老人(じゅろうじん)

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品川区北品川2-4-18にある一心寺
「真言宗豊盛山延命院一心寺」というのが正式名称のようだ。小さいけれど、りっぱなお寺である。
七福神のおもしろさは、こだわりのないところなのかもしれない。日本独自の信仰だが、実に日本的といっていいだろう。これまでまわったところもお寺と神社がある。仏教と神道が一緒になっているわけである。そしてこれまで見てきたようにその神様もさまざまな国や宗教のものが混在している。まさにこだわりのない、なんでも有りの世界なのだ。
とはいっても七福神信仰が生まれたのは室町時代後期だと言われている。それだけ歴史のあるものなのだ。

養願寺-布袋(ほてい)

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品川区北品川2-3-12にある養願寺
布袋という神様は実在の僧だったようだ。特徴は太鼓腹で大きな袋を持っている点にである。
このお寺は天台宗明鏡山善光院養願寺というところで、
道と境内が一緒になっている。きちんとした敷地があるわけではないのだが、それがまたおもしろい。
これまで巡ってきた神社やお寺はどこも個性的である。仏教と神道が混在しているが、仏教のなかでもこれまたいろいろな宗派があるのだが、七福神はそれも簡単に越えている。
七福神の懐の深さを感じる。

品川神社-大黒天(だいこくてん)

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品川区北品川3-7-15にある品川神社
さて、最後は品川神社である。ここは大黒天が祭られている。神社前には立派な石像があった。大黒天というのは、日本の大国主命とインドのヒンドゥー教のシヴァ神が合体したものだと言われている。これもまたおもしろい。米俵の上に乗って、右手に打ち出の小槌を持ち、左手に福袋を抱えている。これが大黒天のスタイルである。大黒天は大黒様として親しまれており、豊穣、財産の神様である。しっかりお参りをする。なんとかお金儲けができますように。
というわけで、ここで七福神を巡ることができた。
ところで、神様を柱にたとえているということだが、柱というだけに家屋と関係がある。日本人は昔、神様は自分の家に居るという感覚だった。
その表れが大黒柱だろう。そして、いくつかの柱があって家を支えているという考えがあったようだ。さて、そんな七福神を考えながら
最寄りの駅、北品川へむかうことにしよう。


【関連サイト】
東海七福神
さめず 鈴乃家(すずのや)[食べログ]
七福神 - Wikipedia
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