神楽坂で見つけた古い喫茶店
神楽坂駅からすぐの「フォンテーヌ」。地下の階段を降りるとある小さな喫茶店。 |
いっきに坂をのぼり、大久保通りを越える。
しばらく行くと、右に赤城神社への道がある。入り口がみえてくる喫茶店が「フォンティーヌ」である。間違いなく、昭和時代から営業しているであろう、小さな喫茶店だ。
入り口は、神楽坂通り側にもある。ちょうど神楽坂駅の出口の隣にある。そこから地下に降りていくのだ。老夫婦2人だけでやっている喫茶店である。テレビがあって、お昼の番組をやっている。そういえば、昔はテレビを見に喫茶店に行くということがあったそうだ。それにクーラーの効いた場所であるとか、そうそう、僕が大学生時代にはゲーム機が置かれていた。インベーダーゲームである。あれをやるために喫茶店に通う人も多かった。
最初から甘いアイスコーヒー
コーヒーを一口飲んだEくんが、うげっと変な声を出す。最初から甘いアイスコーヒーである。 |
いつしか、僕は甘いコーヒーが苦手だ。知らない喫茶店でアイスコーヒーを注文する際は
「砂糖は入っていますか?」
と聞いたものだ。最初のころは5割くらいだったろうか。その割合は徐々に「砂糖は入っていません」というものが多くなり、ここ最近はそういうことも聞かなくなった。たいていは、ガムシロップが別に出てくる。
というわけで、僕はクリームソーダ、Eくんはアイスコーヒーを注文。
ストローでアイスコーヒーをひと飲みしたEくんが変な声をあげた。
「これ、甘いですよ」
と言うのだ。さすが、昭和の喫茶店である。
デフォルトで甘いアイスコーヒーだ。
僕はちょっとうれしくなった。
クリームソーダの思い出
眺めているだけでも楽しいクリームソーダ。子供のころはよく注文したなぁ。 |
大阪では、アイスコーヒーのことを「冷(れい)コー」と言う。
なかには「コールコーヒー」という店もあった。
山口県から大阪に行った僕はこれがよくわからなかった。「冷コー」はなんとなくわかったが、
「コールコーヒー」は「凍るコーヒー」で、凍らせた固形だと思ったものだ。
実際は「Cold coffee」のことであった。
日本語に訳せば「冷コーヒー」ということになる。
東京にきたばかりのとき、冷コーになれた僕は「アイスコーヒー」という字面を見て、
これは、コーヒー味のアイスクリームかと一瞬思った。
ちなみにアルバイトしていた時、いろいろなメニューを略していた。
たとえば、レモンスカッシュは「レスカ」、バナナジュースは「バナジュー」、
クリームソーダは「クリソー」と言っていた。
クリームソーダを飲むと、ふとそんなことを思い出す。
が、ここでEくんに異変が…。