散歩/昭和を振り返る散歩ルート

上野~日暮里、昔遊びの下町散歩(3ページ目)

子供のころ、デパートに連れてってもらうのが楽しみだった。おこづかいをもらって駄菓子屋へ行った。そんなテレビゲームなどまだなかった時代にタイムトリップする散歩に出かけよう。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

日暮里まで歩き、駄菓子屋問屋をのぞく

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東京でも有数の散歩道、谷中霊園を抜けて歩く
上野の下町風俗資料館を出て、不忍池沿いを歩く。ちょうど「うえの夏まつり」の期間中で露店や骨董市などが出ている。露店や骨董商を冷やかしながら歩くのは実に楽しい。

そのまま北へ歩いていくと住居表示が谷中に変わる。谷中霊園を抜けて歩く。めざすのは日暮里駅。樹木が生い茂るこの道は東京の中でも有数の散歩道だといっていいだろう。


なつかしいかるめ焼きを買う

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駅から少しあるいたところにある駄菓子問屋
かつては駅の近くに何軒かあった駄菓子問屋だが、今は再開発のため仮店舗で営業をしているそうだ。Eくんが駅前の交番でそんな情報を収集してくれた。

そのひとつ「村山商店」をやっと発見。中に入ってみる。あー、なつかしい駄菓子でいっぱいだ。店内には、小売店の方だろうか、大量に買い付けている人もいれば、一般のお客さんもいる。僕も1個だけ「かるめ焼き」を買う。縁日などで焼いていたかるめ焼き。ぷぅと大きく膨らむものが袋に入っている。1個からでも買えるのがうれしい。少しかじってみると甘い。なつかしい甘さだ。

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これは懐かしい「みつあんず」である。1袋は小さく、歯で搾り出すように食べる
僕もEくんも懐かしいと思ったのがヨーグルト。小さなソフトプラスチックの容器に入っていて、蓋は紙。木のヘラで食べる。甘酸っぱい味だ。昔と変わらないな。さらにEくんが懐かしいと言うのは、「みつあんず」というものだった。小さな袋に入っている。あんずに蜜が混ぜてあるようだ。封を切ってひとつ食べてみて気づいた。あー、この味は覚えている。ああ、食べたことあるなぁ。しかも、食べているうちに気づいた。袋ごと口に入れ、前歯で袋をはさみ、キューと前に引き出すと、中のものがうまく食べられるのだ。ああ、懐かしい。Eくんに、

「こうやって食べるんだよね」

と興奮気味に言う。それを見たEくんは、

「そうです、それが正しい食べ方です」

とクールに言った。


<関連リンク>
松坂屋上野店
下町風俗資料館
荒川ゆうネット > 特集 > 日暮里駄菓子問屋街
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