散歩/昭和を振り返る散歩ルート

上野~日暮里、昔遊びの下町散歩(2ページ目)

子供のころ、デパートに連れてってもらうのが楽しみだった。おこづかいをもらって駄菓子屋へ行った。そんなテレビゲームなどまだなかった時代にタイムトリップする散歩に出かけよう。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

下町風俗資料館で遊びに興じる

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ヨーヨー釣りも楽しめる。懐かしいねぇ。
中央通りを駅の方向に戻り、不忍通りと交差するあたりに下町風俗資料館がある。建物の前に昔懐かしい赤い郵便ポストが目印である。入館料は300円。素朴な子供の遊び道具などが展示してあり、実際に手にとって遊ぶことができるのである。

まず1階は、昔の商家や駄菓子やなどが再現されている。中に入ることもできるし、触ることも可能だ。大正時代ということだが、僕も友人の古い商家を訪ねると同じようなつくりだったことを記憶している。僕は昭和33年生まれだが、まだ子供のころはこんな商家はあちらこちら残っていた。空気感というかその雰囲気に浸るだけで、昔の記憶がよみがえってくるから不思議だ。

ちょうど水槽に水が入れられ、ヨーヨー釣りができる。縁日などで見かける、水風船を釣る遊びだが、見たことはあるがやったのは1度か2度である。不器用な僕はコヨリを切ってしまった。Eくんは器用で4個も取っている。何個取ってもいいが、持って帰れるのは1個だけ。Eくんは実に得意げ。童心にかえったような表情だ。

けん玉、独楽、お手玉で遊ぶ

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木で作られた独楽。両手で軸棒をを挟んでまわし、下に落とす。時間を忘れて興じてしまう。
下町風俗資料館の1階から2階にあがる途中には物売りの声が流れている。思わず足を止めて聞き入ってしまった。2階には懐かしい玩具が多数ある。輪投げ、けん玉、お手玉などがある。しかも、どれも手に取って遊べるのだ。こんなに楽しいことはない。ただし、遊んだらちゃんと元のところに戻さないといけない。独楽があった。

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再現された昭和時代のお部屋に座ってみる
2階には玩具のほかにさまざまな生活道具、ポスターなども展示されている。お風呂屋さんの番台やカフェの再現もある。

昭和の部屋の再現があって、ここに入って座ってみる。懐かしいというよりも、今でもこんな部屋があるような錯覚に陥る。しかし、よく見れば、電話は黒いダイヤル式だったりする。ああ、たしかにこんな電話を使っているところは今はないなぁ。テレビもカチャカチャとまわすチャンネルである。僕が子供のころの風景だ。
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