散歩/昭和を振り返る散歩ルート

横浜鶴見線、海の終着駅と消えぬ昭和散策(3ページ目)

横浜のJR鶴見駅から歩いて国道駅へ。幕末、東海道で起こった生麦事件の現場を見て、鶴見線に乗る。そして、海の見える駅「海芝浦」へ。京浜工業地帯に浮かぶコンビナートを見ると、なぜか切なくなった。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド

生麦事件の現場まで歩く

旧東海道。魚河岸として今も機能している
国道駅の構内を国道15号線側から入ると反対側は旧東海道だ。旧東海道は国道15号と平行して走っている。そこを横浜側に歩いていく。かなり距離があった。途中あきらめかけたけれど、地元の親切なおばあちゃんに教えてもらい、現場に到着することができた。事件現場は旧東海道沿いにあった。看板が立っているのでわかりやすい。

幕末、ここで事件が起こったのか。文久2年(1962)の夏に事件は起こった。江戸から京都に向かう薩摩の島津久光の行列をイギリス人4人が馬に乗って横切った。先ほどの交番で聞いたところによると島津藩士がここで切りかかったのだそうだ。ここからもう少し先に行ったところで、1人がトドメを刺されたとのこと。

生麦事件の碑。この事件は、開国に向かうひとつのきっかけとなった
これで、イギリスと薩摩の間に薩英戦争が勃発。薩摩はこの戦争で西洋の力を知り、攘夷から開国へと政治方針を変えたといわれている。

今は車が通るこの道で、そんな事件があったのかと思うと感慨深い。
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