散歩/和む散歩ルート

神楽坂、自分だけの石畳、裏路地散策(4ページ目)

今回は神楽坂の裏路地をひたすら歩いた。石畳の細い路地は少し歩くとすぐ終わるのだが、これが神楽坂にはいくつもある。全部歩くと結構な距離になるのだ。自分だけの裏路地を見つけるのも、また散歩の楽しみだ。

増田 剛己

執筆者:増田 剛己

散歩ガイド


石畳の路地をいくつも通り抜ける

路地は神楽坂通りの喧騒を思い出せないくらい静かだ
さらに進むと、草の生えた空き地とそこに隣接する急な階段などがある。「寺内公園」という文字に「じないこうえん」とルビのふられた立派な看板を発見。立派な看板の割りに小さな公園である。明治40年にここにあった行元寺が五反田に移転し、その跡地を地元の人たちは寺内と呼んだのだそうだ。

かつてここは、細かい路地が迷路のように入り組んでいたのだそうだが、今は高層マンションやらこの公園やら空き地などがある。

行き止まりになっている場所もあり、行ったり戻ったりしていると、石畳の裏路地があった。おもしろいのは石畳の具合が路地ごとに微妙に違っている点だ。黒塀があったりする。春日八郎の歌う「お富さん」の一節に「粋な黒塀」というのがあったねぇ。そんなことをNくんに言うと知らないと言う。「お富さん」の歌は僕が生まれる前にヒットしたものだけど、たぶん、相当なヒットだったのだろう、僕も知っているくらいだから。

黒塀に見越しの松というのは妾宅の典型的なものだった。 こう書くと、今の若い人には本当にわけがわからないだろう。まあ、そんなことをNくんに話しても仕方があるまいと、先に進む。

いまだに黒塀が残る町並み。それが神楽坂だ
が、Nくんが来ない。路地を戻ると、猫の写真を撮っている。

「このあたりは猫が多いですね」

と言う。確かににそうだ。
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