桜を見る人であふれている靖国神社
(上)「あぶない」の標識。妙にリアル (下)と、よく見るとそんなに危険に見えないが…… |
敷地内には碑が立っている。「周恩来ここに学ぶ 東亜高等学校予備学校跡地」とある。周恩来といっても今の若い人は知らないかもしれないが、毛沢東時代の中国にあって、首相を務めた人物で、子供のころはニュースなどでよく耳にした名前である。
靖国通りに出る。神田川の分流である日本橋川の手前にレトロなビルがある。九段下ビルである。僕が東京にきたときからこのビルは時間が止まったような存在だった。昭和2年に竣工されたというので、戦災にもあわず、ずっとここに建っていたのだろう。中を覗いてみると、いまもちゃんといくつかの会社が入る雑居ビルだ。
昭和2年竣工の九段下ビル。戦火を免れた貴重な建築物 |
前回、靖国神社にきたのは昨年の暮れだったねぇ。そんなことをNくんと話しながら、九段下から靖国通りの坂をあがる。左側に千鳥が淵の桜も見える。満開の桜に息を呑むほど美しい。そして、ものすごい人の数。
靖国神社も露店が出て、これまたものすごい人だ。それにしても数多くの桜がある。Nくんが
基準木の桜。なんだかちょっとだけ、きれいな気がする |
と教えてくれた。なるほどねぇ。基準木というのは3本ほどあるとのこと。靖国神社には全部で約800本の桜があるそうで、本当に壮観だ。しかし、あまりの人の多さに押し出されるように、靖国神社をあとにした。