明らかに物足りない結果に
なかなか波に乗れない松井秀喜。夏男の本領発揮となるか― |
ヤンキースからエンゼルスへ移籍しての1年目、その重要な前半戦を終えての松井秀喜外野手(36)の感想だ。その前半戦は85試合に出場、打率.252、10本塁打、47打点、68三振。昨年2009年より試合数と打点は上回ったが、打率と三振数はメジャー8年目で最悪の数字となった。新天地では、4月の船出こそ順調だったが、5月に打率.184と超スランプに陥り、6月に爆発しかけたが、6月末から再び下降線に。最も相性が良かったはずの7月に入っても数字が伸びない。
10本塁打、47打点についてマイク・ソーシア監督(51)は「予想した数字から離れていない」とかばったが、全試合で4番出場を期待された男だけに、明らかに物足りなかった。
リズム、タイミングが合わず68三振
いくつかの要因はある。メジャー8年目で迎えた新天地となったア・リーグ西地区は遠征距離が長いことで有名で、その中でもとくにエンゼルスは今季リーグ最長の移動をこなさなければならない。2008年にア・リーグ中地区のツインズから移籍してきたトリイ・ハンター外野手は、移籍1年目の前半戦は不振にあえぎ、「(西地区は)移動がきつくて最初はリズムがつかめなかった」と振り返る。コンディション作りに睡眠が何より大事な松井秀だけに、影響がなかったとは言いがたい。また、7年間住み慣れた東地区から西地区へ移ったため、対戦歴の少ない投手との顔合わせにも苦労した。「まずは投手を知らないといけない」と必死に対応してきたが、リズムやタイミングが合わなかったことが、68三振に結びついてしまった。