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メジャーで「初球ストライク」が大切なワケ

メッツとマイナー契約を結び、招待選手としてキャンプに参加している高橋尚成投手が、開幕から先発ローテーション入りも夢ではないほど順調なスタートを切った。その要因は「初球ストライク」だ。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

高橋尚成、初登板、初勝利の順調スタート

メッツ
メッツとマイナー契約を結んだ高橋尚成。順調なスタートを切り、メジャーが見えてきた
メッツとマイナー契約を結び、招待選手としてキャンプに参加している高橋尚成投手(34)が、メジャー契約どころか、開幕から先発ローテーション入りも夢ではないほど順調なスタートを切った。

3月7日(日本時間8日)のナショナルズ戦でオープン戦に初登板した高橋は、同点の4回から2番手としてマウンドに上がり、3回を1安打無失点の6奪三振と好投。チームが逆転勝ちしたため、初登板初勝利もマークした。

「緊張はなかった。日本にはない雰囲気を楽しんでやろうと。マウンドで楽しめればおのずと結果がでると信じてあがった。自分がこういうピッチャーだとすごくアピールできたと思う」

高橋の勝因は、メジャーで最も好まれる内容を示したことにある。投じた42球中、34球がストライクで、ボールはたった8球しかなかった。また、打者11人中10人を2ストライクに追い込んだ。それが6奪三振にも結びついたのだが、この「ストライクが取れる」ことが何よりも大事なのだ。

メジャーの投手コーチは日本のコーチのようにうるさいことは言わないが、唯一、口を酸っぱくして言うのは、「初球にストライクを取れ」である。初球にストライクが取れると投手は打者に対して圧倒的に優位に立てる。逆に初球がボールだと不利になり、組み立てに苦労し、痛打を浴びる確率が高くなる。

しかし、初球にストライクを取ることは至極難しい。技術だけではなく、勇気が必要となるからだ。とくにメジャーでは初球から振ってくるバッターが多いため、甘くストライクを取りに行くと痛い目に遭う。
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