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ヒットで批判を封印。続くイチローの進化

「最後あんなふうになるとは……。生涯忘れられない出来事になるんじゃないか」。肩車されたイチローは語った。ナインからの称賛は、彼が継続してきたの結果に他ならない。

瀬戸口 仁

執筆者:瀬戸口 仁

野球・メジャーリーグガイド

生涯忘れられない出来事を体験したイチロー

イチロー
9年連続200本安打で忘れえぬ1年となった2009年。イチローは進化し続ける
10月4日(日本時間5日)、レンジャーズを4対3で破り、今年最後の試合が終わると、マリナーズの選手、首脳陣全員がグラウンドを一周し、スタンドにグッズを投げ込んだ。今季限りでの引退がささやかれているケン・グリフィーJr.外野手(39)が、数人の選手に“騎馬戦”の騎馬のように抱えられた。それに続いたのがイチロー外野手(35)。カルロス・シルバ投手(30)によって肩車されたのである。

「最後あんなふうになるとは……。生涯忘れられない出来事になるんじゃないか」

イチローも感動したハプニング。それは、文句なしに今年のヒーローとして、ナインから称えられた証しだった。その2日前にイチローは全米野球記者協会シアトル支部から今季のチームMVPに選出された。同賞は地元記者の投票で野手、投手からそれぞれ最も貢献度の高い選手を選ぶもので、2年ぶり4度目の受賞だったが、イチローがナインから称えられた理由は、これだけではない。胃潰瘍、左ふくらはぎ故障などで16試合を欠場しながらも、ヒットを重ね、好守、好走塁でチームをグイグイと引っ張ったからに他ならない。
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