金田会長の独裁体制


名球会の不公正により、「名球会員」になれなかった選手をリストアップしたら、日本のみ所属選手=8名、メジャー経験者=10名の合計18名となった。案外いるものである。

セーブ数と日米合算を安易に「新基準」としたことで、これらの選手をどう取り扱うべきなのか、名球会側はあまりに考慮していなかったように思える。

では、なぜこのようなことになったのか。一つには、日本国内リーグのみで2000本・200勝を達成する選手が少なくなっていったことに対する、名球会側の焦りがあったように思う。名球会は金田会長の独裁体制で知られ、誕生時の入会基準に「昭和生まれ」を盛り込んだのも、大正生まれの川上哲治氏らの影響力排除と言われている。

また国籍条件がないのも、日本歴代最多勝の金田会長をはじめ、日本プロ野球の大選手(最多安打=張本、最多本塁打=王)ということからわかりやすい。しかし新基準の「日米合算」により、ある種の矛盾を抱え持ってしまったのである。

公正な基準の再考を


確かに日本プロ野球名球会は一つの任意団体に過ぎず、過去には名球会入りを断った落合・脱会した江夏・入会を保留している野茂などの存在もある。1シーズンの試合数の違いもあり、数字を単純比較することにそもそも意味がないのかもしれない。

しかし、それでも一つの安打・一つの勝利を積み上げ、2000本・200勝という金字塔を打ち立てたことはもちろん賞賛に値するし、また先述したように明快でもある。名球会入りというシステムは、数字=歴史の重みと評価すべきものだと個人的に思うので、なおのこと数字の取り扱いには注意して欲しかった。

今後も名球会は長く続いてもらいたい。現在は「昭和生まれ」に限った入会基準だが、それもおそらく取り払っていくことだろう。先述したように、200勝=250Sの換算にも同意しがたい部分がある。一度決定した基準を覆すのは難しいかもしれない。しかし、歴代のプレーヤーを数字によって評価することは、プロ野球の歴史を紡ぐ歴史的事業である。日本プロ野球名球会には、いまひとたび、公正な入会基準の再考を望みたい。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。