心中期するものあり、松井大輔
その石川と04年のアテネ五輪でともにプレーし、誕生日が1日違いの松井大輔も、心中期するものがあるはずだ。岡田監督の就任直後はスタメンに名を連ねていたものの、ケガの影響などで南アフリカW杯アジア最終予選は3試合のみの出場に終わった。9月のオランダ遠征も、コンディションが整わずにチームに合流できなかった。ケガが癒えて所属クラブで出場機会を増やしている現在も、「まだ本調子ではない」というのが岡田監督の判断だ。とはいえ、香川真司(セレッソ大阪)や山田直輝(浦和)らの若手ドリブラーだけでなく、石川も加わってきたアウトサイドの争いで、実力を見せつけたい気持ちは強いだろう。ドリブルを得意とするチャンスメーカーと言えば、これまで最初に名前があがるのは松井だったからだ。
先のガーナ戦では、アフリカ人選手の屈強なフィジカルにどう立ち向かうのかが、W杯本大会への課題として再確認された。アフリカ人選手の多いフランスリーグで長くプレーしている松井には、激しいフィジカルコンタクトを日常とするアドバンテージがある。コンディション次第という条件はつくが、今回の3試合を巻き返しのきっかけとしてほしいものである。