日本代表・Jリーグ/サッカー五輪 最新コラム

五輪代表決定 疑問残る梅崎、柏木の落選(5ページ目)

7月14日サッカー北京五輪代表選手が発表された。反町監督から発せられる言葉に驚きはなく、ユーティリティ性を重視した選考がなされた。ただ、いったい誰が相手DF陣を困らせるのか疑問なのである。

戸塚 啓

執筆者:戸塚 啓

日本代表・Jリーグガイド

「善戦虚しく敗退」だけは勘弁

おそらくどの試合も、守備の時間が長くなるはずだ。少ない攻撃の機会を、確実に生かさなければならない。その意味では、サポートに恵まれないなかでも局面を打開できる個人の力が必要になる。前線までボールを運べる選手がいれば、得点に至らなくても守備陣が呼吸を整えることができる。突破をしかけてファウルを誘えば、リスタートの獲得につながる。FKやCKは練習でパターンを練り上げることができるだけに、実力差を跳ね除ける得点パターンに成りうるのだ。

反町監督も、そのあたりは十分にわかっているはずである。それにも関わらず個人で局面を打開できる選手──梅崎司や柏木陽介を選ばなかった。フル代表の一員としてワールドカップ予選に出場した香川真司は打開力のあるタレントだが、梅崎や柏木との比較で香川を選ぶ必然性は乏しい。ユーティリティ性が重視されたことで“一芸に秀でたタレント”が少なくなった印象は否めない。いったい誰が、ナイジェリアやオランダのDF陣を困らせるのだろうか。

善戦虚しく敗退……。お決まりのフレーズが頭に浮かぶのは、僕だけでないはずだ。



<関連リンク>
局面打破の責任感を日本選手から感じたい
【編集部おすすめの購入サイト】
Amazonでサッカー日本代表関連の商品をチェック!楽天市場でサッカー日本代表関連の商品をチェック!
  • 前のページへ
  • 1
  • 3
  • 4
  • 5
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます