FIFAランキング9位、6月に行われるEURO2004(欧州選手権)でも優勝候補の一角といわれるチェコを日本がアウェイで撃破。そのゲームレポートと試合後のコメントをプラハから元川さんのレポートで。
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新エース・久保の一発で強豪チェコを撃破
選手個々の質の高さと成長が表れた日本
ジーコ監督はこの試合を想定し、徹底したチームマネージメントや戦術確認を行ったわけではない。日本選手たちが進んで智恵を絞り、強豪チェコの攻撃をストップし、新エース・久保竜彦(横浜)が値千金の左足ゴールをゲット。敵地で1-0の勝利を収めたのだ。国際舞台で互角に戦える日本選手のクオリティの高さと着実な成長が、改めて証明される結果となった。
チェコ代表対日本代表の国際親善試合が28日、16時30分から強豪スパルタ・プラハのホームスタジアムである「トヨタ・アレナ」で行われ、久保竜彦の貴重な先制ゴールを守りきった日本が1-0で勝利。現地のメディアとサポーターを大いに驚かせた。
天気は快晴、気温は21.5度。まさにサッカー観戦日和となったこの日のプラハ。トヨタ・アレナには平日の昼間にもかかわらず、熱心なチェコ人サポーターや日本人会の関係者が数多く集まった。スタジアム周辺にはダフ屋まで出るほど賑やか。開始直前にはバロンドールを獲ったネドベドがゴールデンボールを披露するセレモニーが行われるなど、まずまずの盛り上がりとなった。
ユーロ2004を1ヵ月半後に控えたチェコにとって、日本戦は重要なテストの場。前日会見でブリュックナー監督は「久しぶりに選手が揃ったから、明日はフルメンバーで戦える」と発言。本来の4-4-1-1システムでのぞむと思われたが、蓋を開けてみると3-5-2の新布陣が採られた。スタメンはGKチェフ(レンヌ)、DFウイファルシ(ハンブルガーSV=中)、ボルフ(オストラバ=右)、ヤンクロフスキー(ウディネーゼ=左)、ボランチ・ガラセク(アヤックス)、右サイド・ポボルスキー(スパルタ・プラハ)、左サイド・スミチェル(リバプール)、2列目・ロシツキー(ドルトムント)、ネドベド(ユベントス)、2トップ・バロシュ(リバプール)、コラー(ドルトムント)の11人だった。
対する日本はハンガリー戦の敗戦を糧に、何とか一矢報いたいところ。前日の予想通り、GK楢崎正剛(名古屋)、DF田中誠(磐田=中)、坪井慶介(浦和=右)、茶野隆行(市原=左)、ボランチ・稲本潤一(フラム)、小野伸二(フェイエノールト)、右アウトサイド・西紀寛(磐田)、左アウトサイド・三都主アレサンドロ(浦和)、トップ下・藤田、FW久保竜彦(横浜)、玉田圭司(柏)のイレブンが先発でピッチに立った。
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