ブラックバスフィッシング=スポーツフィッシング
平野部の湖沼はブラックバスのメインフィールド。身近に潜むフィッシュイーターと思いっきり遊ぶのがこの釣りの醍醐味。 |
いま日本に住んでいるブラックバスは、1925年に赤星鉄馬という実業家がアメリカから食用および釣りの対象用として移入したものがその起源とされている。当初は政府による管理のもと、箱根の芦ノ湖に放流されたのだが、様々な要因により日本中に拡散していったのだ。
生活適応範囲が広く、生命力の強いブラックバスは各地で繁殖し勢力を広げていった。その結果、釣り対象魚としてはルアーでブラックバスを釣る、いわゆる「ブラックバスフィッシング」というジャンルを日本にもたらす結果となった。
政府管理下で規制された魚が拡散した原因や、勢力を広げていった経緯などから各方面で問題視する声が出始めている。根深いこの問題はこれから徐々にみなさんと一緒に考えてゆきたいと思うが、ブラックバスを釣る事自体はいくつかのルールを守れば問題はないので安心してほしい。
ブラックバスは食用や釣りの対象用に移入された。当時のブラックバスも将来の子孫が社会問題を引き起こすことになるとは思っていなかっただろう。 |
ひとつは、ブラックバスを釣った場合、食用以外の目的で持ち帰らないということ。運搬や飼育、保管なども禁止されているので注意が必要だ。
ふたつめは、食べなければ当然逃がすわけだが、リリースするときも釣った本人が直接放流しなければならない。その場ですぐに放すことは認められているので、このことは必ず実践してほしい。また、他の人へのブラックバスの譲渡も禁止なので、自分に代わって誰かにリリースしてもらうと規制の対象になる。さらに、県によってはこの方法でのリリースも条例で禁止しているところがある。その場合は、素直に釣れたら殺して持ち帰って食べるしかないので、釣りをしたい地域でどのような条例を布いているのか調べておいたほうがよいだろう。
最後は、ガイドの記事の読者にはひとりも居ないはずだが、ブラックバスをどこからか入手し、湖沼や川などに放すことは絶対にやってはいけない。ブラックバスが問題視されるようになったのも、誰かが繰り返した密放流がひとつの要因になっているのだ。みなさんも釣り場でこんな光景をみたらなるべく注意してやってほしい。
どれも簡単に守れるはずなので、最低限のルールとして覚えておこう。もちろん、この釣り自体のルールもたくさんあるため、そちらは日を改めて紹介したいと思う。