◇掲載作品「空・花・夢」について
|
と、前ページに書いたみたいなことも考えたりしつつ、実際の制作は8割感覚で進めます。この絵は紫陽花(墨田の花火という種類です)。雨上がりのしっとりとした紫陽花畑の中にたたずんでいると、花が☆に見えてきて(実際☆型の花弁なんですが)、「なんだか夜空みたい」・・・と思いました。
そこで「地上に咲いた紫陽花の花が、フワフワ夜空に舞い上がって、気づけばお星になっていた」というリリカルな幻想をしてしまいました。咲いている花は、明るい場所で観てもキラキラしていますが、暗いところに有ると、自らぼんやり発光しているんじゃないかな・・・?と思えるくらいに不思議な存在感を主張します。
花はほどなく萎れて、散ってしまうけれど、宙に溶け込んでいって、いつまでもいつまでもキラキラ心のなかに咲いています。 それが人の命にも似ているな・・・と思って、この絵を描きました。
■ポートレート・インデックスへ